JR貨物が7月12日に発表した6月分の輸送動向によると、輸送実績はコンテナが149万7000トン(前年同月比3.6%減)、車扱が64万8000トン(8.2%増)で、合計214万5000トン(0.3%減)となった。
6月は新型コロナウイルスの5類感染症への移行により、社会経済活動の正常化に向けた動きが加速する一方、原材料費高騰に伴う物価上昇による需要低迷が続いたほか、大雨に伴い東海道線を中心に運休が発生した影響もあり、輸送実績は前年を下回った。
コンテナでは、自動車部品が半導体不足の緩和に伴う自動車生産の回復により前年を上回った一方で、食料工業品が昨年来の製品値上げの影響が大きく清涼飲料水を中心に伸び悩んだほか、化学薬品・化学工業品が需要低迷に伴う生産減が続き低調に推移した。
車扱では、セメント・石灰石が顧客の生産計画の変更により前年を上回ったほか、石油が行動制限の緩和により軽油・ガソリン等を中心に需要が増加し増送となった。