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伊藤忠商事/ペニンシュラ社とアンモニア・バンカリング共同開発へ

2023年09月22日/生産

伊藤忠商事は9月22日、舶用燃料供給大手であるペニンシュラ・ペトロリウム社(ペニンシュラ社)とスペインにおけるアンモニア・バンカリング(舶用燃料供給)の共同開発に関する覚書を締結したと発表した。

アンモニアは国際海事機関(IMO)が掲げる温室効果ガス(GHG)排出削減戦略に貢献するゼロ・エミッション燃料として期待されており、海事関係者にとどまらず荷主や燃料生産者等、多くのステークホルダーが検討、開発を進めている。この覚書は、アンモニアの舶用燃料利用を世界規模で社会実装する為の重要なマイルストーンであり、伊藤忠商事とパートナー企業による世界的なアンモニアのサプライチェーン構築と、アンモニア燃料船の開発、その保有・運航で構成された『統合型プロジェクト』の実現に向けた重要なステップとなる。

伊藤忠商事は、ジブラルタル海峡に位置し国際海上物流の要衝であるスペイン・アルヘシラス港において、ペニンシュラ社及び将来のパートナー企業と共にアンモニア・バンカリングの共同開発を推進し、世界的な舶用アンモニア燃料サプライチェーン構築を目指す。ペニンシュラ社はLNGやバイオ燃料を含む舶用代替燃料に取り組むリーディングカンパニーの1社であり、アルヘシラス港を含む地中海域において主要企業との強固な関係性と強い地盤を持つ企業。ペニンシュラ社の舶用代替燃料への積極的な取り組みや知見は、アルヘシラス港でのアンモニア・バンカリング開発に大きく貢献することが期待される。

伊藤忠商事は、これまでもパートナー企業と共にシンガポールでアンモニア・バンカリング開発を推進してきたが、スペインのみならず、他の欧州地域、パナマ、中東、日本や、その他の国際海上物流の要衝となる地域においても並行して舶用アンモニア燃料サプライチェーンの開発を推進している。

大型ばら積み船やコンテナ船を含むアンモニア燃料船の開発、それらの保有や資金調達、海上物流の脱炭素化を目指す荷主との協業、アンモニア・バンカリング拠点の開発、燃料アンモニアの調達や低炭素・グリーンアンモニア製造プロジェクトへの参画検討など、伊藤忠商事の取り組みは全て密接に繋がっており、『統合型プロジェクト』の実現という一つのゴールに向かっている。伊藤忠商事は、その機能と能力を活かし、国際海運における燃料アンモニアの利用とその社会実装をリードしていくとしている。

伊藤忠商事は、これらの取り組みを通じて、持続可能なエネルギーシステムの構築を加速化することで、中期経営計画「Brand-new Deal 2023」の基本方針である『「SDGs」への貢献・取組強化』を着実に実行し、低炭素化社会の実現を目指す。

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