山九は11月27日、日本物流団体連合会の主催する「令和5年度モーダルシフト最優良事業者賞」の2部門において優良事業者賞を受賞したと発表した。
この表彰はモーダルシフト促進に関し、物流事業者の自主的な取り組みの推奨や意識の高揚を図るため、広く社会に発信していくことを目指し、促進に貢献した事業者を表彰するもの。
表彰を受けた実行部門の功績は、全社的な幹線区間における貨物総輸送量のうち鉄道・海運の利用比率が40％超を達成したこと。
有効活用部門の功績として、3案件の海上輸送へのモーダルシフトを実現した。
1件目は山口県から千葉県へのTHKの精密機械部品輸送について、トラック輸送からトレーラーを利用した海上輸送に転換。転換にあたり福岡県と山口県の商品を新門司港に集約し、フェリー輸送することで年間72％のCO2排出量とドライバーの運転時間削減を実現したこと。
2件目が、岐阜県から佐賀県へのアルミテラ製缶の製缶輸送について、トラック輸送からRORO船を利用した海上輸送に転換。臭いや汚れを付着させないために専用シャーシを作成し、柔らかい製品に触れないよう専用の緩衝材を製品全面に当て固縛、発送する工夫を行い、年間72％のCO2削減と約9800時間のドライバー運転時間を削減した。
3件目が、広島県から千葉県への化学製品の輸送について、トラック輸送から海上輸送へ転換し、CO2排出量削減ならびにドライバー負担軽減を実現した。ハイキューブ20ftコンテナと薄型14パレットを使用することで、20ftコンテナに効率よく積載して輸送することにより、トラック輸送時と比較して年間運行回数を25％削減した。
この表彰制度において同社は10年連続の受賞となる。これからも、脱炭素社会の実現及びドライバー不足の解決に積極的に取り組み、持続可能な社会に貢献していくとしている。
