ライオンは12月20日、アサヒロジ、鈴与、住友精化、ダイオーロジスティクス、日本ノボパン工業、PALTAC、ユニリーバ・ジャパン、流通経済研究所の8社(五十音順)とともに、「令和5年度 グリーン物流パートナーシップ会議 優良事業者表彰」で、最高位となる国土交通大臣表彰を共同受賞したと発表した。
荷主企業や荷受人、物流事業者を含む異業種複数社が連携し、中継輸送や、物流から製品・外装サイズ見直し最適化するDFL(デザイン・フォー・ロジスティクス)、DXを活用し、2024年問題に対応した持続可能な物流体制の構築と、環境に配慮した取り組みが高く評価された。
9社は、物流の2024年問題や環境負荷低減に対応するため、発荷主、着荷主、物流業者、研究機関が連携し、輸送中継拠点を起点とした内回り型の中継輸送、マッチングシステムを活用した往復運行を実施。さらにDFL、DXを活用することで、実車率、積載率を低下させることなく、コンプライアンス運行および車両使用台数削減によるCO2排出量削減を実現した。
ライオンは、鈴与・住友精化・日本ノボパン工業とともに、包装設計の見直しとモジュール化および14mシャーシの活用による運行に取り組んだ。
ドライバーの労働条件改善推進にはパレット化が効果的な一方、バラ積みからパレット積みへ変更するにあたり、積載率が低下することが課題となっていた。今回、荷主側がDFL観点で包装設計を見直し・モジュール化・大型のトレーラ(14mシャーシ)を活用した輸送への切り替えを行ったことで、積載率の低下を抑制。バラ積みからパレット積みにすることで、積み卸し時間が1台あたり75分削減。さらにモジュール化により、積載効率を改善した。
また、荷主の出荷ロット調整により、トレーラを活用した異なる荷主間での共同運行が実現し、必要車両台数削減によるCO2削減にも貢献した。
このほか、アサヒロジ・鈴与・ダイオーロジスティクス・流通経済研究所は、SIPスマート物流サービス事業の一環として整備された荷主マッチング分析システムを活用し、荷主2社間の効率的な往復運行を実現。3拠点を経由した長距離帯の中継輸送を行い、ドライバーの労働条件改善に貢献した。
PALTAC・ユニリーバ・ジャパン・鈴与は、輸送工程の見直しによる車両台数の削減に取り組んだ。着荷主が車両ごとに最適な積載量を考慮した発注調整を行うことで、デポ倉庫を経由しない直送化を実現。さらにトレーラ運送に切り替え、輸送に必要な車両台数の減、CO2排出量削減に貢献した。
■国土交通省「令和5年度 グリーン物流パートナーシップ会議 優良事業者」
https://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_000733.html