DHLサプライチェーンは3月6日、相模原ロジスティクスセンターのカーボンニュートラルなオペレーションの達成に向けたプロジェクトの始動を記念して、合同調印式を行ったと発表した。
<調印式の様子:左から、ジェローム・ジレ (DHLサプライチェーン社長) 、阿久津昌弘 (グリーンシステムコーポレーション、代表取締役) 、豊田祐介 (デジタルグリッド社長) 、花田英士 (リエネ取締役)>
このプロジェクトには、農業太陽光発電(アグリPV)システムの企画・設計・及び運営で知られるグリーンシステムコーポレーション、東京大学研究室発の企業で特定卸供給事業者であるデジタルグリッド、再生エネルギー領域に強みを有する小売電気事業者であるリエネの3社が戦略的パートナーとして参加している。
この取り組みの中心となるのが、太陽光パネルを農地の上に設置することで、環境への負荷を減少させると同時に、地域社会の活性化および雇用の創出にも寄与する革新的な手法であるアグリPV。これは、再生可能エネルギーと農業を統合したユニークなアプローチ。
DHLサプライチェーンは、複数の再生可能エネルギー源を組み合わせて利用することで、約4万3000m2の倉庫面積を持つ相模原ロジスティクスセンターをカーボンニュートラルなオペレーションンへと転換する計画だ。
これには、グリーンシステムコーポレーションが栃木県に設置予定の1000枚以上の太陽光パネルから生成されるエネルギーに加え、リエネを通じて市場から購入する再生可能エネルギーが含まれる。デジタルグリッドは、太陽光パネルの発電量を超えるエネルギー需要を予測し、トラッキング付非化石証書を付与した実質再生可能エネルギーの電力の調達を支援する。プロジェクトは2024年最終四半期の稼働を目指している。
DHLサプライチェーンのジェローム・ジレ社長は「DHLの事業活動はすべて “Connecting People. Improving Lives” という目的に向けられている。カーボンニュートラルな倉庫オペレーションの実現を目指す今回の取り組みは、私たちのサステナビリティに対するコミットメントを反映したものであり、DHLグループが2025年および2030年に向けて掲げている意欲的なESG目標、さらに2050年までに排出量ゼロを達成するという目標につながっている。アグリPVによる太陽光発電と農業の統合は、持続可能なエネルギー供給を確立し、農地の効率的な複合利用を促進する。これは、地域社会に新たな可能性をもたらす。私たちは日本でのグリーンロジスティクスのパイオニアとして、こういった取り組みをリードし、地域社会とともに歩みながら、今後もより良い未来に向けて全力を尽くしていく」と述べている。