CBREは7月31日、最新の国内物流施設(大型マルチテナント型物流施設)の市場動向に関するレポート「ロジスティクス マーケットビュー Q2 2024」を発表した。
それによると、首都圏大型マルチテナント型物流施設(LMT)の空室率は9.7%。今期の新規供給5棟16.8万坪のうち2棟が満床で竣工した一方、3棟は70%の空室を残した。ただし、既存物件でも複数の大型契約があったため、新規需要は15.0万坪と2基連続で過去5年間の四半期平均を上回った。実質賃料は4490円/坪、対前期比-0.2%と小幅に下落。4500円/坪を下回るのは2021年Q4以来だ。
近畿圏LMTの空室率は対前期比1.6ポイント低下の3.7%。大規模な面積の契約が目立ち、特に周辺部で空室消化が進んだ。2024年に竣工予定の物件では内定率が70%を超えた。実質賃料は4160円/坪、対前期比横ばいだが、高スペックや好立地の既存物件は賃料が上向いた。
中部圏LMTの空室率は対前期比1.9ポイント低下の14.6%。今期の新規供給1棟は満床稼働、前期竣工の1棟も満床になるなど、旺盛な需要がみられた。実質賃料は3640円/坪、対前期比0.3%上昇した。
福岡圏LMTの空室率は対前期比1.7ポイント低下の3.2%。新規供給1棟が高稼働で竣工したほか、複数の既存物件でも空室消化がみられた。実質賃料は3490円/坪、対前期比0.6%上昇した。
CBRE IM/千葉県野田市で 11.8万m2のマルチ型物流施設竣工