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成田空港/新貨物地区構想、東アジア貨物ハブを目指す

2024年08月28日/物流施設

成田国際空港会社は、新しい成田空港構想をまとめ、新貨物地区を整備する方針だ。

成田空港は、日本、世界の重要物資を扱う物流戦略拠点でもあり、国際競争上も経済安全保障上も重要として、新貨物地区の整備と周辺地域との一体的展開により、物流事業者が使いやすい空港を実現して効率性・生産性を改善することが重要としている。

<新旅客ターミナルと新貨物地区の配置イメージ>

naritamirai - 成田空港/新貨物地区構想、東アジア貨物ハブを目指す

イメージは現状の写真に「更なる機能強化」の計画内容を合成したものをベースに新貨物地区等の配置イメージを示したもので、既存施設(貨物施設、整備関連施設等)については、現状のまま示している。

配置計画には今後の検討により変更が生じる場合があるため、CG内表現の一部について簡略化している。

<貨物上屋とフォワーダー施設との一体運用のイメージ>

naritamirai3 - 成田空港/新貨物地区構想、東アジア貨物ハブを目指す

新貨物地区の整備により航空物流機能を集約し、継越需要も取り込む東アジアの貨物ハブを目指して、最高水準の物流効率性を追求する新貨物地区を整備し、空港隣接地との一体的運用や圏央道とのスムーズなアクセスができ、環境負荷の低減や地域発展にも貢献する貨物取扱施設を実現する。

<新貨物地区ゾーニングと空港隣接地との一体的運用のイメージ>

naritamirai2 - 成田空港/新貨物地区構想、東アジア貨物ハブを目指す

貨物上屋とフォワーダー施設の一体運用により、貨物上屋とフォワーダー施設のゼロ距離化により、物流のムダを削減するとともに、航空会社とフォワーダーの連携によるトランジット需要の取り込みを行う。

徹底的な自動化・機械化による世界最高水準の効率性・生産性向上を図るとともに、新貨物地区内における貨物荷姿の標準化、人手による作業の選択と集中による労働環境の向上を進める。

<青は自動化部分、赤が人手を集中投下する部分>

naritamirai4 - 成田空港/新貨物地区構想、東アジア貨物ハブを目指す
新貨物地区の整備により航空物流機能を集約は、新貨物地区と空港隣接地との一体的運用を通じ航空物流と親和性の高い新たな需要を誘致し、新貨物地区と空港隣接地を一団の土地とし総合保税地域化することで、成田の国際貨物ネットワークを通じた輸出入・トランジット需要の創出する。

千葉県とNAAで実現に向けて検討中の圏央道新規ICからのスムーズなアクセスによる物流コスト・リードタイムの削減、貨物車両の渋滞回避や周辺道路の混雑緩和を図る。

さらに、フォワーダーが自由にフライトを組み合わせ可能な継越手続きの実現、貨物便に対するオープンスカイ、以遠権活用の検討し、継越拠点として選ばれる制度面の対応を行う。

周辺地域との連携によるEC/流通加工拠点、機器ストック/メンテナンス拠点、生鮮品輸出拠点など新たな価値・需要を創出できるものとみている。

なお、今年7月に構想検討会で「新しい成田空港構想 とりまとめ2.0」 報告書を作成し、国土交通省に提出している。

 

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