Hacobuは11月1日から、AIを活用して輸送量を平準化する生産・販売・在庫管理サービス「MOVO PSI」を提供開始する。
基盤の企画と販売をHacobuが担い、AIやデータサイエンスを活用した共通データ基盤の開発と提供をJDSCが担当する。
このサービスの開発にあたり、2021年からHacobuとキリンビバレッジは物流課題の解決に向けて「輸送量平準化 共同プロジェクト」を開始。
2023年からはアサヒ飲料も参画し、「MOVO PSI」β版を活用し検証してきたところ、キリンビバレッジとアサヒ飲料ともに、輸送・在庫・欠品率で効果が出たという。
「MOVO PSI」は、輸送量を平準化し、輸送車両台数や在庫数の削減を可能にするもの。メーカー、卸売業、小売業の企業間をつなぎ、PSI情報を管理・共有・分析する。
各企業は日々のデータにアクセスし、過剰在庫や欠品を防ぎつつ、在庫量や輸配送量を最適化する。
「MOVO PSI」は2つのAI(機械学習)モデルを搭載しており、卸売業や小売業からの受注を予測し、在庫の変動を正確に把握。また、必要最低限の補充数量を毎日一定に保つため、膨大な組み合わせの中から最適なパターンを計算し、現場の実務を支援する。
飲料業界では、セールや季節変動、天候による予測困難な需要変化により、欠品のリスクを避け在庫を多めに抱える傾向にある。その結果、メーカーや卸売業で余剰在庫が発生したり、輸送手配が複雑化したり、物流課題の解決が求められていた。
キリンビバレッジとアサヒ飲料は、2025年春ごろまでに「MOVO PSI」を導入完了し、輸送の積載率向上やコスト削減、納品時の欠品率低減を進める方針という。
物流の2024年問題も踏まえHacobuは、卸売業や小売業への「MOVO PSI」拡大展開を進めるとともに、共同輸配送や共同保管も視野に入れた社会課題解決に取り組む。
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