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三井物産/セブンイレブン店舗輸送に100%廃油由来燃料を活用

2024年12月25日/3PL・物流企業

三井物産とセブン-イレブン・ジャパンは12月26日より、店舗配送のトラックに100%バイオディーゼル燃料(BDF)のB100燃料を活用した実証実験を開始する。

<実施概要>
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実験を行うのは、兵庫県内の共同配送センターである「フローズン神戸センター」で、セブン-イレブン店舗への配送トラックが対象となる。

この取組で導入するBDFは植物由来の使用済み食用油から精製されている。植物は成長過程でCO2を吸収するため、燃焼時のCO2排出量はプラスマイナスゼロという扱いだ。これによりB100燃料は、“カーボンニュートラル”の効果が見込まれ、軽油と比較して1リットルあたりの使用に伴い2.62kgのCO2排出量削減効果があるという。

<使用済み食用油(左)、バイオディーゼル燃料(右)>
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大阪府や京都府などのセブン-イレブン約1500店舗などから回収した使用済み食用油より高純度B100燃料を精製、三井物産流通グループが運営する「フローズン神戸センター」の配送車両に給油し、大阪方面のセブン-イレブン店舗へ配送を行う。

実施にあたりバイオ燃料の調達・供給管理も三井物産の100%子会社が担う。取組の中で、B100燃料の使用による燃費などの走行データを収集し、将来的な車両台数やエリアの拡大を検討するという。

<B100燃料で走行するセブン-イレブン配送車両>
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両社はBDFを陸上輸送における脱炭素化の有力な手段の一つとしつつ、事業を通じて環境と調和した流通インフラ網構築に貢献することを目指す。

これまでも両社は水素を燃料とする「燃料電池(FC)小型トラック」や電気を動力源とする「EVトラック」の導入において連携を図ってきており、今後もさまざまな取組みを通じて、カーボンニュートラルの実現に努めていくとしている。

■取組における各社の役割

セブン-イレブン・ジャパン バイオ燃料を活用した店舗配送の仕組みの構築
三井物産 環境負荷低減に資する流通インフラ構築
使用済み食用油の利活用提案
三井物産エネルギー 次世代エネルギー調達、供給管理
三井物産流通グループ バイオ燃料車による店舗配送及び走行データ取得
植田油脂 対象エリアにおける使用済み食用油の回収及びバイオ燃料精製

三井物産/日本と台湾の外食向け物流事業会社3社の全持分取得

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