KICホールディングスは3月12日、埼玉県春日部市で開発を進めていた物流施設「KIC春日部ディストリビューションセンター2」の竣工を受け、内部を公開した。
物流施設は4階建てで、賃貸面積は1万8095.53m2。最大2テナントの入居を想定した仕様となっている。
立地としては、東京駅から約35kmの地点に位置する。国道16号線と新4号国道の合流する「庄和IC」から約0.7kmと交通アクセスが良く、埼玉県東部を中心として千葉県、茨城県まで幅広く網羅できる。
「イオンモール春日部」に隣接し、東武スカイツリーラインの春日部駅とイオンモールを結ぶバスが1時間に5本程度走るなど、従業員確保にも有利なエリアだ。
近くでは1件目の「KIC春日部ディストリビューションセンター」が稼働しているほか、今後、2027年春には冷凍冷蔵倉庫「KIC春日部FLEX Cold」の竣工も目指している。
倉庫内は、天井高5.5m、床荷重1.5トン/m2。入居者の作業効率向上を視野に入れ、2~4階は空調設備をあらかじめ設置する。
2テナントがそれぞれ1~4階を利用できるよう、荷物用エレベーターと垂直搬送機は2基ずつ設けた。
事務所スペースは奥に更衣室やトイレを設け、窓の外が見えるつくりになっている。
トラックバースは16バース、駐車場は45台分あり、うち6台分がトラック待機用だ。このほか、屋根には太陽光パネルを設置し、施設の使用電力の約60%を太陽光発電で供給する見込み。
12日の内覧会で、KICホールディングスの峯田勝之 会長兼社長は、入居を検討している事業者らに向けて「空調設備をあらかじめ設け、温度管理が必要な物に対応できるほか、働く人が快適に過ごせるようにも配慮した施設」などとアピールした。
峯田 会長兼社長によると、2テナントの仕様だが「近隣の倉庫をここに集約したい」「ここをハブとして使いたい」といった声もあり、1棟借りの相談が多い。年内には契約、稼働へ進む見通しという。
今後は、冷凍食品の利用拡大や、化粧品・医薬品など厳しい温度管理が必要な物の保管ニーズに応え、冷凍冷蔵分野にも注力する姿勢だ。
■施設概要
所在地:埼玉県春日部市下柳1561-1
用途地域:市街化調整区域
建物構造:地上4階 鉄骨造
敷地面積:9950.55m2(3010.04坪)
賃貸面積:1万8095.53m2(5473.89坪)
倉庫面積:1万7030.74m2(5151.80坪)
事務所面積:1064.79m2(322.09坪)
バース:16バース
駐車場:45台(うちトラック待機用6台)
着工:2023年12月
竣工:2025年2月末
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