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三井倉庫HD/AI画像検査機を導入し、化粧品の検査精度向上を推進

2025年04月08日/IT・機器

三井倉庫ホールディングスは4月8日、運営する物流センターで、化粧品製造業務の品質向上を目的として「AI画像検査機」を導入し、運用を開始したと発表した。

<「AI画像検査機」>
20250408mitsuiwear - 三井倉庫HD/AI画像検査機を導入し、化粧品の検査精度向上を推進

化粧品製造業務の製造工程「製品ラベル貼付」において、製造ラベルが正しく貼付されているかの「製造ラベル貼付」チェック作業は、スキルや経験による判定のばらつきや、集中力低下などで生じる人的ミスが課題となっている。

AI 画像検査機は、カメラで撮像した画像データをもとに、対象物の位置や角度、
形状、寸法、数量などの情報を AI 技術で解析し、事前に登録したデータと照合して合否判定を行うことから、標準化された検査基準による一貫性のある高精度な検査結果が確保できる。

グループの三井倉庫は、化粧品製造業務を受託している企業の製造業務のラベル貼付の検査に「AI 画像検査機」を導入した。これにより、製造ラベルが手順書通りに正しく貼付されているか確認することができ、貼付漏れを防ぐことができる。また、検査結果と証跡画像を記録することで遡及調査を可能にする。

取り組み概要は、化粧品製造業務の製造工程「製造ラベル貼付(化粧品本体と商品ケースの2か所)」において、製造ラベルがSOP(標準作業手順書)通りに正しく貼付されているかどうか、AI画像検査機による機械的な検査を実施するとともに、その画像を証跡として記録する仕組み。

導入効果としては、1.従来の目視検査から、AIを活用した機械的な検査への移行による検査精度の向上、2.AI 画像検査機で合否判定した製造物(製造ラベル貼付後の製品)を画像で記録すること、により遡及調査への対応が可能、3. 製造(製造ラベルの貼付)と検査(製造ラベルが正しく貼れていることをチェック)の各工程を別々に行うセル方式から、コンベアを用いたAI画像検査機の導入によるライン方式に変更することで作業を同時に実施、 4.AI画像検査機を複数台併用することにより、形状が異なる複数タイプの製品へ対応が可能だ。

少子高齢化による労働力不足や賃金高騰、競争力強化などの解決策として、現場オペレーションの自動化・半自動化を推進するなど、今後も最新テクノロジーを活用したスマートロジスティクスによる生産性と品質の向上を実現することで、顧客の事業の発展に貢献していくとしている。

三井倉庫HD/SCMデジタルプラットフォームを三井化学物流部に提供

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