三井E&S、三井倉庫、日立製作所の3社は12月2日、三井倉庫が運営する神戸港六甲RC2コンテナターミナルで、AI技術によりコンテナ貨物の搬出日予測や配置計画などを行う現地実証を開始したと発表した。
3社は、国土交通省が実施する港湾技術開発制度での技術開発業務(2023~25年度)を受託。港湾でのAIを活用したコンテナターミナル運営効率化技術の開発に取り組んでおり、現地実証では、三井倉庫のコンテナターミナル運営のノウハウを活用しながら、コンテナ貨物の特性データをもとに日立のAIが立案した搬出日予測やコンテナ配置計画、荷役作業手順計画を、三井E&Sが開発した荷役シミュレーターで効率性を検証・評価した上で、実際の作業に一部適用する。現地実証は2026年2月まで実施の予定。
これまで、コンテナターミナル運営は、熟練の計画立案者による経験と知見に支えられてきたが、近年の貨物量増加やコンテナ貨物情報が刻々と変化する状況などにより、計画立案業務は一層複雑化。こうした環境変化に対応するため、3社はAIやシミュレーション技術をはじめとするデジタル技術の活用を通じて作業計画立案の高度化を推進し、コンテナターミナル運営の効率化・強靭化を図る。

