大和物流は4月8日、同社が館内物流を担う大型商業施設「iias高尾」(東京都八王子市)において、配送ロボットを活用した店舗配送業務の実証実験を、2025年1月28日から3日間実施したと発表した。
実証に使用したのはQBIT Robotics社が開発した配送ロボット「DR2」。商業施設内の共用部、不特定多数の来館者が行き交うなかで、初めてロボット運用の安全性を確認した。
大和物流では、商業施設やオフィスビルの複数の入居テナントに対し、一括して荷物の配送・集荷を行う館内物流を担っているが、人口減少による人手不足が深刻化するなか、持続可能な運営モデルの構築が課題となっていた。そこで実証を通じ、配送ロボットの安全性や課題について確認するとともに、省人化を見据えた実用可能性について検証を行った。
実証では荷捌き場からバックヤード、館内共用部を経由し、3店舗への小型荷物の配送業務を実施。この結果、人が近づいた際に音や光を発する装置をロボットに装着し、来館者への注意喚起を効果的に行ったことで、非常停止などのトラブルは発生せず、安全性が確認できた。
また、インフォメーションカウンターから館内共用部およびバックヤードを経由し、防災センターまで拾得物の配送を実施したところ、ドアの開閉については課題が残ったものの、ドアの自動開閉を可能にするロボットのカスタマイズ条件を確認することができた。
売り場への配送については、店舗内レイアウトを見直すことで店舗内部への配送が可能となることを確認した。
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