ヤマタネが5月13日に発表した2025年3月期決算によると、売上高809億2200万円(前年同期比25.4%増)、営業利益37億8000万円(8.5%増)、経常利益36億5000万円(14.8%増)、親会社に帰属する当期純利益30億9100万円(24.3%増)となった。
セグメント別で物流部門の売上高は、249億2700万円(2.2%増)。国内物流では、上期は堅調に推移していた倉庫事業における入庫トン数が下期に落ち込み、通期でも前年を下回ったが、国際業務は、国際輸送取扱件数と海外引越取扱件数が前年を上回り堅調に推移した。
営業利益は、一部荷主の解約の影響があったこと、2024年6月に竣工した本牧埠頭新倉庫の不動産取得税等の計上や減価償却費が増加したこと、物流2024問題を背景とした想定を上回るコスト増加に対し顧客への価格転嫁が遅れたことなどから、16億2500万円(29.4%減)だった。
なお他のセグメントでは、食品部門が売上高495億8600万円(45.2%増)、営業利益23億5100万円(269.2%増)。情報部門が売上高17億5200万円(1.0%増)、営業利益4600万円(57.3%減)。不動産部門が売上高46億5500万円(10.0%増)、営業利益19億800万円(7.3%減)だった。
今後の物流部門の見通しとしては、収益力強化に向け、本牧新倉庫を含む既存倉庫の稼働率向上に取り組む。2024年4月に新設したSCM推進部を中心に、総合物流会社として効率化や高度化へのサービス拡充提案、実現を進め、特に食品部門とコメのサプライチェーン最適化に取り組み、農産物の物流プラットフォーム構築も目指す。
次期は、売上高870億5000万円(7.6%増)、営業利益38億円(0.5%増)、経常利益35億4000万円(3.0%減)、親会社に帰属する当期純利益35億3000万円(14.2%増)を見込んでいる。
ケイヒン 決算/3月期の売上高8.5%増、営業利益8.7%増