ハコベルは9月2日、三幸製菓の新発田工場における「トラック簿」の導入事例記事を公開した。
<運送会社と作り上げた予約ルールと「トラック簿」のデータを有効活用>
それによると、「トラック簿」の導入に伴い受付を予約制にしたことで、待機が大幅に削減され、待機列が発生することがほとんどなくなった。バースに接写する台数を制限することで、自動倉庫の搬送処理能力を超えることがないよう調整し、積み込み時間が2時間を超えることもほぼなくなった。
また、前日夕方には翌日の予約情報が揃うため、受付に積み込み指示書を用意するなど、事前準備ができるようになった。委託先運送会社からも「予約時間に行けばすぐに積めるので、運行管理がしやすくなった」という評価の声もあがった。
この成果は、トラック簿によって取得可能なデータをもとに、バース予約ルールを委託先運送会社と話し合って決める、自動倉庫に1度に何台まで接車すると最も効率的なのかを検証するなど、三幸製菓新発田工場の工夫によってもたらされたもの。
現在「トラック簿」を導入している拠点の展開や、積み込みの効率化検証、複数箇所積みの削減、バラ積み出荷のパレット化など、様々な取り組みによって更なる効率化を目指している。
なお、三幸製菓新発田工場には、主な出荷場所として自動倉庫と新発田第五工場倉庫があり、毎日50~60台のトラックが製品を積み込みに来場している。以前は到着順に受付を行っていたため、同じ時間に車両の到着が重なると待機列が長くなり、その結果、待ち時間が長くなるという課題があった。
特に、自動倉庫では、全てのバースに車両が着車すると搬送処理能力を超えてしまい、積み込みに2時間以上かかることもあった。こうした待機時間の実態を把握するために手書きの用紙をもとに集計を行っていたが、一定の傾向は把握できていたものの、詳細までは分析できず、具体的な対策まで結びついていなかった。
バース管理システムをいくつか検討する中で、画面が見やすく、自社独自ルールにも柔軟に対応できる「トラック簿」の導入を決めたもの。
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