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川崎市/殿町夜光線の路駐対策、近隣に待機所設置が有効

2023年02月16日/3PL・物流企業

川崎市は2月16日、川崎臨海部の幹線道路の路上駐停車対策を検討するにあたって、殿町夜光線で2回にわたり実施した社会実験の結果を公表した。

社会実験は、殿町夜光線「かわさき南部斎苑前~運輸支局前交差点」までの上下線合計1520mで、1回目を2022年7月14日~28日(15日間)、2回目を11月17日~12月15日(29日間)に実施した。

<実験1回目、路上駐停車台数の変化>
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1回目の実験では、物理的な路上駐停車の抑制対策として実験区間に路肩にカラーコーンを設置したほか、東扇島にある既存のトラック待機所の周知と同待機所への誘導を行った。

その結果、カラーコーンを設置した区間では実験前と比較して路上駐停車台数が約9割減少し、物理的な路上駐停車抑制対策の有効性が確認できた一方、近隣道路では路上駐車台数の増加が確認された場所も存在した。

また、実験区間から遠方にある東扇島の既存トラック待機所については、利用台数に大きな増加はなく、目的地から遠いトラック待機所の周知・誘導の効果は確認できなかった。

<仮設トラック待機所>
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<仮設トラック待機所の利用状況(12月9日、利用台数34台/日)>
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2回目の実験では、1回目の実験内容に加え、実験区間内にトイレや店舗を備えた仮設トラック待機所を設置し、利用状況を調査した。

その結果、仮設トラック待機所の利用状況は、深夜から早朝に利用して朝8時頃に出発する車両が多いこと、日中は1時間程度の利用が多いことが確認された。

また、実験前に殿町夜光線で路上駐停車していた車両が多く利用したほか、これまで川崎市以外に駐停車していた車両の利用も確認された。利用台数は日を追うごとに増加傾向となった。

<アンケート結果>
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このほか、1・2回目の実験では、路上駐停車や仮設トラック待機所を利用したドライバーへのアンケートによる実態調査もあわせて実施。

アンケートでは、路上駐停車している理由や仮設トラック待機所を利用した理由は、「時間調整」や「休憩」「食事」「仮眠」等であることが確認された。

また、待機所については、近隣にあれば利用するという意向が確認された。

待機所には、「トイレ」「コンビニ」「ごみ箱」といった、長時間運転するドライバーに向けた休憩のための機能の要望が多いことが確認された。

今後、川崎市では、今回の社会実験の結果を踏まえ、路上駐停車の抑制に向けて、関係者と連携しながら効果的な対策について取り組んでいくとしている。

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