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ヨコレイ/長岡物流センター起工、北信越の冷蔵倉庫収容量アップへ

2024年07月26日/物流施設

横浜冷凍(ヨコレイ)は7月25日、新潟県長岡市に新設する「長岡物流センター(仮称)」の起工式を行った。

北信越地区では営業冷蔵倉庫の収容能力が少ないことや、能登半島地震を機にBCP対策の強化が求められていることを背景に、日本海側に新設することにした。

<長岡物流センター(仮称)外観パース>20240726yokorei - ヨコレイ/長岡物流センター起工、北信越の冷蔵倉庫収容量アップへ

立地は、関越・北陸各高速自動車道を分岐する長岡JCT最寄りの「長岡IC」まで10km以内、「長岡北スマートIC」まで5㎞以内。長岡バイパスへのアクセスも良く、東西南北に交通の利便性が高い。

施設の延床面積は2万1869m2で、収容能力は2万7272トン(F級2万3641トン、C級1174トン、ユーティリティゾーン2457トン)。

高効率省エネ型自然冷媒冷凍機などを備え、今後の営業エリア拡大、将来の貨物構成の変化や自動化・効率化機器の導入などに柔軟に対応できる施設とする方針だ。

冷却設備としては、自然対流冷却方式を採用。天井が二重になっており、上側の空間を冷すことで庫内天井部分が冷やされ、温度の対流が起こり無風状態で冷却できる。温度変化が少なく、乾燥や冷凍やけ、色あせのない状態で長期間保管できる。

また陽圧デジカント空調システムは低温域での除湿能力に優れ、結露防止や室温の安定化により高度な品質管理が可能。外気侵入の低減により低温室や庫内の冷却負荷が軽減され電力消費量の削減にもつながる。

省力化・省人化については、移動棚7302PLとカーゴナビゲーションシステムを導入。若手社員でもベテラン社員のように、短時間に迷わず正確な作業を行えるようにする。

BCP対策では、発電機による冷却設備運転システムとした。発電機接続盤を設置し、発電機が到着後、直ちに冷却設備を運転できるようにする。停電時には電気自動車も非常用電源となる。

物流の2024年問題解決に向けて、省力化のための自動化機器・高効率マテハンを導入するほか、施設運用段階で事業者の多様なハンドリングも対応できるようユーティリティゾーンを広く取り、BCP対策にも万全を期すことで、ヨコレイの北信越地区の要とする。

<吉川俊雄会長>
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起工式では、施工主として吉川俊雄会長が「物流関係企業から『新潟北陸方面に荷物を持って行っても到着してからの集散地が不足している』と相談を受けていた」と長岡に着目した経緯を紹介。

「現状のヨコレイの物流網は太平洋ベルト地帯に位置し、東海沖地震などの大地震が起こると取りざたされる中、有事の際は太平洋側の道路網は寸断されると推測した。BCP対策を行うことで日本海側の物流網が生かされる中心的な地区になる」とも語った。

■施設概要
住所:新潟県長岡市稲保4-558-7
構造:鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造(地上3階)
敷地面積:2万1250m2
延床面積:2万1869m2
建築面積:7665m2
収容能力:2万7272t(F級2万3641t、C級1174t、ユーティリティゾーン2457t)
主な設備:高効率省エネ型自然冷媒冷凍機、陽圧デジカント空調システム、自然対流冷却設備、ジェネレーター連結システム、メカニカルボイド、EV自動車充電ステーション、カーゴナビゲーションシステム&電動式移動ラック 他
竣工:2026年夏(予定)

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