スペイン・バルセロナに本社を置くAIスタートアップ Causal Foundry(コーザル・ファウンドリ)と豊田通商は8月22日、新興国市場における持続可能な医療物流の構築を目的とした業務提携に関する覚書(MOU)を締結した。
豊田通商は総合商社として、アフリカをはじめとする開発途上国において、自動車ビジネスを中心に生活基盤の整備、産業振興・雇用創出など現地の社会課題の解決に取り組んでいる。
コーザル・ファウンドリは、AIによる行動予測・需要予測を強みとするテックカンパニー。
ワクチン輸送においては、多くの医療物流システムでは配送と医療廃棄物の処置が別々に行われており非効率と環境負荷が課題となるなか、両社はモビリティとAIを掛け合わせることで、新たな医療輸送の在り方に挑む。
具体的には、ワクチン配送(往路)と医療廃棄物回収(復路)を統合した完全循環型の双方向物流システム「Clean Loop(クリーンループ)構想」のもと、AI技術と専用車両を融合した共同実証を展開する。
実証では冷蔵車両がワクチンを届けた帰路で医療廃棄物を安全に回収しするなど、単一目的配送ルートを二重機能ヘルスケア物流に変革。またコーザル・ファウンドリのAIプラットフォームの活用による需要予測や配送の最適化・効率化など革新的な取組を実践する。
今後、地域選定などを経て共同実証を随時開始する予定で、プロジェクトの進捗や成果については国内外の関連機関やパートナーとも共有し、より広域でサステナブルな医療物流を目指すとしている。
商船三井、トレードワルツ、スズキ/インドーアフリカ間の自動車輸送で協業