NTTロジスコは10月30日、日本ロジスティクスシステム協会(JILS)主催の「関西物流改善事例発表会2025」で、西日本マーケティングロジスティクスセンターの体系的な相互応援の取り組みを発表した。
NTTロジスコの物流センターでは、繁忙期・繁忙時間帯における稼働調整として、異なる業務間で人員の相互応援を行っている。
ただ西日本マーケティングロジスティクスセンターの場合、IT機器を扱う顧客の商材を4フロアー全体で約290人、8つの担当業務に分かれて運営する大規模物流。他業務の応援に回る作業員の人数も多くなり、スムーズに相互応援するには独自の取り組みが必要だった。
この取り組みでは、応援が必要となる各業務の概要や必要スキルを「求人票」と称したシートにまとめ、全作業員に共有。スポットで応援することになる業務内容をあらかじめ可視化し、応援に入ることへの心理的ハードルを低減した。
各業務に専用ビブスを着用したトレーナーを配置し、応援者が慣れない業務に困った際、すぐに指導を仰げる環境も整えた。
また、各業務のリーダーは、各作業員が過去に応援に回った経験をまとめた「スキルシート」を作成。他業務で応援が必要になった時に迅速にスポット派遣できる仕組みを導入した。
入・出荷量の週間予測から各業務の必要応援者数を算出し、その情報を各業務のリーダー間で共有することで、事前に応援者の配置を準備、さらには当日の微調整もしやすい体制が整った。
業務間の相互応援を体系化したことで、物流センター内の担当を越えた協力意識を醸成。業務固定の人数を減らし、フレキシブルな人員運用による効率化が進んだという。
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