シーアールイー(CRE)は10月20日、エンバイオ・ホールディングスと共同出資により新会社を設立すると発表した。
両社の有する土壌汚染地活用と土壌汚染対策に関する情報とノウハウを結集し、これまで両社では扱ってこなかった中規模から大規模な土壌汚染地で、必ずしも物流適地とはならない土地についても現状有姿で購入。
エンバイオグループ内で土壌汚染対策を施して適切に土壌汚染リスクが管理された状態にした上で、土壌汚染リスクを適切にヘッジしたいと考える不動産開発事業者等へ再販する事業を目的とした新会社を設立する。
新会社では、実績を積み上げながら、将来的には外部からの投資資金の受け皿となって、日本の土壌汚染地の適切な管理と有効利用を牽引し、土壌汚染問題の解決に貢献したいと考えている。
環境省の「土壌汚染をめぐるブラウンフィールド対策手法検討調査」によれば、わが国でブラウンフィールド化する土地の面積は、約2.8万ha、資産規模で約10.8兆円、これに要する対策費用は約4.2兆円と試算されている。
ブラウンフィールドとは、土壌汚染の存在あるいはその懸念から、本来、その土地が有する潜在的な価値よりも著しく低い用途あるいは未利用となった土地のことで、新会社が事業の対象としている土地。
なお、エンバイオは、土壌汚染対策の専門企業集団として、低価格・低環境負荷を特徴とする浄化工法(原位置浄化)を中核技術として 2600件を超える浄化工事を完工してきた。
さらに土壌汚染地の売買及び賃貸を主目的とした傘下の不動産会社、エンバイオ・リアルエステートを通して、給油所跡地やクリーニング工場跡地など比較的小規模ながらも重篤な土壌汚染に見舞われた土地を現状有姿で購入し、グループ内で土壌汚染対策を施した後に再販する事業を行ってきた。
一方、物流不動産の豊富な開発実績を有するCREは、これまでにも物流適地であれば、土壌汚染が顕在化している工場跡地等であっても現状有姿で購入し、エンバイオ傘下の土壌汚染対策の専門企業であるアイ・エス・ソリューションと協力して、適切な土壌汚染対策を施した上で物流不動産を開発してきた。