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ラクスル/シェアリングプラットフォームビジネスでラストマイルを担う

2018年06月12日/IT・機器

ラクスルは6月12日、松本恭攝社長による「ラクスル事業戦略説明会」を開催した。

5月31日に東京証券所マザーズに上場したばかりのラクスル。「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」が企業ポリシー。急成長を遂げるプラットフォームビジネスに「シェアリング」の要素を取り入れ、印刷の「ラクスル」と物流の「ハコベル」を運営している。

<ラクスルの松本恭攝社長>
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ラクスルの会員数は55万5050ユーザー(2018年2月末)、売上高は76億7000万円(2017年7月期)、ハコベルの会員数は1万2000ユーザー(2018年1月末)、売上1億6000万円(2017年7月期)となっている。

会社設立日が2009年9月1日で、この9年間で毎年約16%の成長を続けている。2018年7月期には合わせて105億円の売り上げを予想している。

このうち、ハコベルは、荷主と運送会社をつなぐプラットフォームとして発展。依頼からドライバーとのマッチング、配送案件管理までオンライン上で完結できるネット運送・配送サービスだ。

ハコベルについて松本社長は「インターネットを使って各運送会社の非稼働時間を有効活用することに加え、運送会社と荷主を直接つなげることで、中間マージンをカットし、低価格な運送・配送の仕組みを実現した。サービス利用後には利用者がドライバーを評価する仕組みを設け、有料ドライバーのみをネットワークすることで、高品質のサービスを提供している。現在のところ、ほぼBtoBの取組として、荷主企業からの直接の配送依頼と大手運送会社から降りてきた配送のラストマイルの依頼が2本柱。依頼の7割は荷主側からになっている。ドライバーは約半数が個人のドライバーだ」と現況を説明した。

さらに「我々はプラットフォームを商品等の提供者と利用者が出会う場所と位置づけ、その両者をつなぐのが我々プラットフォーマーの役割だ。今あるアセットを誰でもが使えるように、シェアリングプラットフォームの事業を発展させていきたい」と話す。

従来の求貨求車システムとの違いを「表面上は違いが分かりづらいかもしれないが、求貨求車システムでは荷物を運ぶ会社が見つからないときに利用する割合が高く、基本的なマッチングの精度も大幅に違う。ハコベルでは、これまで見逃していたような小さな運送会社でも精度の高いマッチングで掘り起こすことができる。最近では、ドライバー不足から運賃の上昇が進み、荷主からは駆け込み寺的な存在になりつつある」松本社長は言う。

今後は「印刷」と「物流」以外に、チラシやPOP、看板広告等の展開で広告業界をターゲットにシェアリングプラットフォーム構想を実現していくとしている。

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