農水省/卸売市場法改正で高度化した卸売市場の施設整備へ

2020年06月24日 

農林水産省は6月21日から、卸売市場法及び食品流通構造改善促進法の一部を改正する法律を施行した。

このうち、卸売市場の業務の運営に関する基本的な事項では、卸売市場におけるその他の取引ルールの設定として、開設者は、法に基づき、取引参加者の意見を十分に聴いた上で、その他の取引ルールとして、行為の遵守事項を定めることができるとしている。

その行為について、「商物分離」「第三者販売」「直荷引き」「自己買受け」「地方卸売市場における受託拒否の禁止」を挙げている。

卸売市場法では、卸売市場に関する基本方針(平成30年農林水産省告示第2278号)で、卸売市場の施設に関する基本的な事項を挙げている。

それによると、「流通の効率化」では、トラックの荷台と卸売場の荷受口との段差がなく円滑に搬出入を行うことができるトラックバースや、産地から無選別のまま搬入した上で一括して選果等を行う選別施設の整備、卸売市場内の物流動線を考慮した施設の配置等、卸売市場における流通の効率化に取り組む。

また、複数の卸売市場間のネットワークを構築し、一旦拠点となる卸売市場に集約して輸送した後に他の卸売市場へと転送するハブ・アンド・スポーク等、他の卸売市場と連携した流通の効率化に取り組む、としている。

「品質管理及び衛生管理の高度化」では、トラックの荷台と低温卸売場の荷受口との隙間を埋めて密閉するドッグシェルターや、低温卸売場、冷蔵保管施設、低温物流センターの整備等によるコールドチェーンの確保に取り組む。

また、輸出先国のHACCP基準を満たす閉鎖型施設や、品質管理認証の取得に必要な衛生設備等、高度な衛生管理に資する施設の整備に取り組む、としている。

「情報通信技術その他の技術の利用」では、IoTを始めとする情報通信技術の導入により、低温卸売場の温度管理状況、保管施設の在庫状況、物流センターの出荷・発注状況等を事務所にいながらリアルタイムで把握できるようにする等、情報通信技術等の利用による効率的な商品管理等に取り組む。

「国内外の需要への対応」では、加工食品の需要の増大に対応するための加工施設の整備、小口消費の需要の増大に対応するための小分け施設やパッケージ施設の整備等、国内の需要に的確に対応するための施設の整備に取り組む。

また、全国各地から多種多様な商品が集まる特性をいかし、加工や包装、保管、輸出手続等を一貫して行う輸出拠点施設の整備等、海外の需要に的確に対応するための施設の整備に取り組むとしている。

「関連施設との有機的な連携」では、主として生鮮食料品等の卸売を行う卸売市場の役割を基本としつつ、関係者間の調整を行った上で、卸売市場外で取引される食品等を含めて効率的に輸送する、既に市場まつり等の取組もなされているが、卸売市場の役割に支障を及ぼさない範囲で施設を有効に活用する、卸売市場から原材料を供給して加工食品を製造する等、卸売市場の機能を一層有効に発揮できるよう、卸売市場の内外において関連施設の整備に取り組む。

「国による支援(法第16条関係)」では、卸売市場の施設の整備には、予算措置により国が助成し、特に中央卸売市場の開設者が食品等流通合理化計画に従って施設の整備を行う場合には、法に基づき、予算の範囲内において、その費用の10分の4以内を補助することができる、としている。

その他卸売市場に関する重要事項として、「災害時等の対応」「食文化の維持及び発信」「人材育成及び働き方改革」を挙げている。

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