ギークプラスは7月1日、現場とロボットの最適な協働を可能にする物流コンサルティングサービスを開始したと発表した。
初の顧客として、NIKEへサービスを提供している。
新サービスでは、分析に留まらず、ロボットメーカーの優位性を生かしながら、必要に応じてロジックの変更や追加開発も含めた最適なカスタマイズを提案する。
また、コンサルティング期間中は、専任コンサルタントをアサインし、分析~提案〜実行〜検証の一連の流れを、顧客と伴走しながら実行していく。
ローンチカスタマーとなったNIKEは、拡大を続けるEC需要に対応するため、市川にある最新型物流センター「DUNK」で、ギークプラスの物流ロボットを200台以上導入している。
新型コロナウイルスの影響を受けて、省人化によってソーシャルディスタンスを確保でき、高い出荷効率を実現可能なDUNKに期待が集まっていることから、ギークプラスと共同チームを立ち上げ、3月から10週間の生産性改善プロジェクトを開始した。
プロジェクトでは、解析ツールによってパフォーマンスデータを収集・分析すると同時に、現場へのヒアリングを実施。その結果、アパレル・シューズ特有の豊富なSKU数と、セールの実施に伴う物流波動の大きさに対し、オーダーの処理方法とそれを受けたロボットのタスク生成に改善の余地を見出した。
これを受けて、メモリを増設しつつ、オーダーの処理単位を大幅に拡大することで、最適化される範囲を拡大。また、出荷傾向に応じた最適なロジックの設定や、出荷量に応じた適切なステーションの使用を提案した。
そのうえで、NIKEやオペレーターと共に、継続的に改善施策を見直し、週1回のペースで出荷効率を計測するテストを実施。プロジェクト完了後、出荷効率は約1.8倍にまで向上した。
今後のサービス展開としては、ロボットの生産性を「見える化」するアプリケーションを開発中で、コンサルティングによる短期的な改善に加え、アプリの導入・活用を定着させることで現場がロボットを使いこなすための継続的な改善が可能となる。
また、NIKEとのプロジェクトを経て培った経験を基に、このサービスをギークプラスを導入する現場に幅広く展開し、顧客への更なる付加価値提供を目指す。
ギークプラス/アイオイ・システムとプロジェクションピッキング提供