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商船三井/ふね遺産に物流を変えた「畿内丸」等が選ばれる

2020年10月15日/IT・機器

商船三井は10月15日、所有していた「畿内丸」、商船三井フェリーが商標を有している「さんふらわあ」の初代船が、日本船舶海洋工学会が主催する「ふね遺産認定」の選考で「ふね遺産」(Ship Heritage)に認定されたと発表した。

<畿内丸>
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<さんふらわあ(初代)>
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商船三井では、2017年の「金華山丸のブリッジ設置機関制御制御コンソール」以来2回目のふね遺産認定となる。

「畿内丸」は、昭和初期、日米航路の航海日数が1か月程度だったものを10日間程縮小し、本格的な高速ディーゼル貨物船時代をもたらしたパイオニアである点、「さんふらわあ(初代)」は、日本のクルージング・レジャー 大型豪華高速カーフェリーの先駆けである点を評価された。

「畿内丸」は1930年に建造された一般貨物船で、それまでに類を見ない大馬力ディーゼル機関を搭載し、大幅な航行日数の短縮化を実現した。特に生糸の輸送では、日本からアメリカへの貨物輸送経路を舶車連絡(船舶+鉄道)からパナマ運河経由の直通ルートへ切り替わる物流イノベーションを引き起こし、世界恐慌時に航路経営を大きく変化させた。

「さんふらわあ(初代)」の建造や運航に商船三井グループは関与していないが、クルーズ客船なみの設備を持ったクルーズフェリーの先駆けであり、その後「さんふらわあ」の名称を冠したフェリーは昨年シップオブザイヤー「大型客船部門賞」を受賞した「さつま」「きりしま」まで数多く建造されており、その第1船として認定されたもの。

なお、畿内丸(きないまる)(1930~1943)は1930年に三菱造船長崎造船所で建造され、商船三井が運航していた一般貨物船。G/T 8,365トン、DWT 10,142t、主機 高速ディーゼル2機2軸(8,262PS)、全長135.94m、最大速力18.4ノット。

さんふらわあ(初代) (1972~1998)は、1972年に川崎重工業神戸工場で建造された貨客船。G/T 11,312トン、主機 高速ディーゼル 4機2軸(12,840 PS x 2)、全長185.00m、最大速力25.6ノット。

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