将来宇宙輸送システム(ISC)は7月10日、商船三井、常石ソリューションズ東京ベイ(旧三井E&S造船)と2025年7月に、ロケットの洋上回収船・洋上発射船の事業化に向けた検討を進めるべく、連携協定を締結したと発表した。
<左より、将来宇宙輸送システム 畑田 康二郎社長、商船三井 安藤 美和子執行役員、常石ソリューションズ東京ベイ(旧社名:三井E&S造船) 関 広史取締役 >
ISCは、再使用型ロケット「ASCA 1(アスカワン)」による宇宙輸送サービスを提供することを目指しているが、洋上からの打ち上げ・回収技術を確立できれば宇宙輸送の高頻度化を実現することが可能となる。既に、海外では船舶等を用いた洋上打ち上げ・回収が行われており、日本列島の地理的なポテンシャルを最大限活用するという国際競争力の観点からも早期に技術を確立して事業化に結びつけることが必要。
これまで、ISCは商船三井及び常石ソリューションズ東京ベイと共に船舶を活用した洋上打ち上げ・回収の可能性について技術面・事業面の両面から基礎的な検討を重ねており、このほど、ロケット洋上回収の実証船の開発着手に進むことで合意した。
今後、2026年度中に各実験を実施し、2030年頃の商業利用を目指して協議を進めていくとしている。
将来宇宙輸送システム/軽量機体の設計・製造技術でJAXAと共同研究