いすゞ自動車は3月3日、安全性能の向上を図った小型トラック「エルフ」を発売した。価格は平ボディの「2RG-NKR88A」が534万6000円(税込、東京地区希望小売価格)、Eカーゴの「2RG-NLR88AN」で723万5800円。
今回の改良では、交差点右左折時における事故を抑制するため交差点警報を採用。広角の近距離ミリ波レーダーをキャブ前面2か所に設置し、交差点で右左折時の横断歩行者や自転車、見通しの悪い丁字路・幹線道路沿いの駐車場発進時に側方から走行してくる自動車やバイクを検知できるようにした。
また、衝突の危険性が高まると車内ピラーに内蔵された警告灯と警報音でドライバーに注意を喚起する。同社によると国内の小型トラックでの搭載は初という。
夜間の横断歩行者との接触事故を抑えるためヘッドランプとフォグランプはLED化。ハイビームとロービームをLEDにすることで夜間や悪天候時の視認性を向上させた。
そのほか、2021年11月の安全装置の装着義務化に伴い、プリクラッシュブレーキを全車で標準装備に拡大。ステレオカメラ採用することで、歩行者や自転車などの前方検知を高めた。
外装・内装も変更。フロントは、交差点警報を搭載し、ヘッドランプをLED化したことでライト周りのデザインとフロントグリル色をシルバー基調に変えた。内装はハイコントラストな室内のカラーコーディネートに合うようにベロアシートの表皮柄にした。
モデル別の仕様は「2RG-NKR88A」が「標準キャブ 2WD 3トン積」「標準ホイールベース」「木製平ボディ」「SGグレード」で、エンジントランスミッションには「4JZ1-TCS 110kW(150PS)6速MT」を搭載する。
「2RG-NLR88AN」は「ハイキャブ 2WD 2トン積」「ロングホイールベース」「アルミコールゲート」「SGグレード」「サラウンドマルチビューモニター付き」となり、「4JZ1-TCS 110kW(150PS)6速Smoother-Ex」をトランスミッションに採用した。いすゞではエルフシリーズ全体で年間4万台の販売を目指している。
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