LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





日立/モノタロウ猪名川DC向けにAGV400台等を追加受注

2021年12月07日/IT・機器

日立製作所は12月7日、MonotaROが兵庫県川辺郡猪名川町に開設する物流倉庫「猪名川ディストリビューションセンター」の2期工事向けに、日立インダストリアルプロダクツ製の小型AGV(無人搬送ロボット)「Racrew(ラックル)」約400台を含む搬送設備、自動倉庫、倉庫制御システム(WCS)を受注したと発表した。

<MonotaROの笠間DCで稼働中の小型AGV「Racrew」>
20211207hitachi 520x295 - 日立/モノタロウ猪名川DC向けにAGV400台等を追加受注

日立は2020年にも猪名川DC1期工事向けに「Racrew」約400台を含む搬送設備、自動倉庫、WCSを受注しており、2022年3月の納入を予定している。今回はこれに続く追加受注で、猪名川DCでの「Racrew」の稼働台数は計800台超、棚数は1万台となる。

猪名川DCは延床面積13万m2とMonotaROが運用する最大規模の倉庫で、1期工事分が2022年4月、2期工事分が2023年4月に稼働予定。今回の受注により、1期工事分での取り扱い物量からさらなる拡充が図られ、1日あたり出荷能力は合わせて18万行となる。

猪名川DCでは「Racrew」によるGTP型(Goods to Person、棚搬送型)ピッキングを大部分の商品に対して使用し、ピッキング作業の生産性を向上させる。

また、日立は「Racrew」と専用の垂直搬送機を連係させ、棚が自動で複数のフロア間を移動できる仕組みを猪名川DCに構築。これにより、複数のフロアにわたって「Racrew」を活用した効率的な搬送が可能になるほか、倉庫内の搬送設備全体と自動倉庫をWCSで制御することで、作業効率と生産性の向上に寄与する。

日立とMonotaROは、2015年からロジスティクス分野での協創を進めており、2017年と2019年に同社の笠間ディストリビューションセンター(茨城県笠間市)向けに、また、2021年3月には茨城中央サテライトセンター(茨城県東茨城郡)向けに「Racrew」と自動倉庫、搬送設備、WCSを納入しており、猪名川DCでの受注にはこれまでの実績が評価された。

将来的に日立とMonotaROは、OT×プロダクト領域の最適制御に加え、IT領域も組み合わせた最適な作業指示や人・設備などのリソースコントロールを行う機能強化の検討やロボティクスのさらなる活用により、物流センターのさらなる高度化を目指すとしている。

■受注概要
納入先:MonotaRO猪名川ディストリビューションセンター(兵庫県川辺郡猪名川町)
契約内容:「Racrew」約400台、搬送コンベヤー、自動倉庫、WCS
契約時期:2021年9月
納入予定時期:2023年3月(予定)

■小型AGV「Racrew」概要
外形寸法:幅916mm×長さ953mm×高さ380mm
積載重量:最大500kg
走行速度:最大速度60m/分
電源:リチウムイオン電池(自動充電機能付)

関連記事

IT・機器に関する最新ニュース

最新ニュース