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利便性とスピードに応えた
ラストワンマイル戦略

2022年01月14日/物流最前線

<エキサイティングな職場と語るシング・アヴァニシュ・ナライン事業本部長>
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<昨年10月に開設した流山FC>
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<昨年9月に開設した青梅FC>
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フルフィルメントセンターの充実

――  インフラ面ではフルフィルメントセンターの充実も目立ちます。

シング  2021年の11月と12月に、2つのフルフィルメントセンターと5つのデリバリーセンターを新たに開設しました。これにより、約3000人の雇用または稼働の機会を提供し、アマゾンのキャパシティにもちゃんと対応できる体制を整えました。

――  フルフィルメントセンターやデリバリーステーションの今後の計画については。

シング  2021年のプランを考えた時も、一番基本となったのは、顧客からの需要でしたね。先ほど申した「利便性とスピード」を実現できるかということをベースに計画を立てています。そして、1年の終わりにそれを評価して、どうだったのか、そういう結果をもとにして未来への投資をしていく予定です。結果を見て、今後フルフィルメントセンターをどの場所に作るのか、いくつ作るのか、これはデリバリーステーションも同様です。

――  今後も例えば「Amazon Robotics」を導入した京田辺FCの施設のような自動化を推進する予定ですか。

シング  自動化に関しては、必要な能力を実現するために何を求められているかということをベースにしています。こういうロボティクスを使うことによって、スピードが向上したり、利便性が高まったという、その時の顧客の需要に合わせた取り組みを行っており、京田辺FCの時も、それをベースにさまざまな技術を用いたわけです。自動化、オートメーションに関しては、機器導入が先ではなく、顧客の需要とニーズを考えて何が必要かという点を常に考えながら行っています。さらに、他のマーケット、他の国のベストプラクティスなどを参考にして、日本でも機能すると感じれば日本にも持ってきます。自動化に関してもこういったプロセスを踏んでいるのです。

――  プロセスを大切にしていることがよくわかります。ところで、シングさんは日本に来られて何年ですか。

シング  私はアマゾンに入社して6年、日本に来て2022年3月で3年になります。日本に来る前は、インドのアマゾンで活動していました。日本という国はもともと観光で来たいとずっと思っていました。すごく魅力的な国だと思っていましたし、子供たちも、ポケモンとかドラエもんとか日本のアニメを見て育っているので、大好きだったのです。なのでこの機会をいただいたときに、本当に私は幸せ者だと思いました。当初不安だった子供たちの生活も、日本のカルチャーから食事面、街等が素敵なので、十二分に楽しんでいます。今はコロナ禍なので、出かけることができないのが残念ですが、今後はいろいろと日本の素晴らしい場所を訪れたいですね。

――  アマゾンの仕事については。

シング  アマゾンの言葉に「Day One」という言葉があります。「毎日がはじまりの日」という意味ですが、それこそ毎日がエキサイティングで楽しい職場です。しかし、ストレスはどうしてもたまります。ストレス解消法は仕事を終えて自宅でやはり妻と子供たちと一緒におしゃべりをして過ごすことですね。

<Kivaシステムの運用風景>
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<AGVが走り回るKivaシステム>
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<シング・アヴァニシュ・ナライン事業本部長>
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■プロフィール
Singh Awanish Narain(シング・アヴァニシュ・ナライン)
アマゾンロジスティクス事業本部長
食品・飲料業界PepsiCo社で18年間セールス、マーケティング、サプライチェーンを担当。この業界で成功を収めた後、通信業界に視野を広げ、Nokiaに入社。同社の収益創出に向けた取り組みを開始。2015年11月にアマゾンに入社し、営業・チャネル戦略、ブランド管理・消費者調査、サプライチェーン・顧客管理の分野で強力なリーダーシップを発揮し、インドでのラストワンマイル配送ネットワークの拡大に貢献。大きな成果は、個人事業主が顧客に商品を届ける「I Have Space」というイノベーションのインドでの立ち上げとその全国展開。2018年12月、日本のアマゾン・ロジスティクスのカントリーディレクターに着任し、ラストマイル業務を担当。日本で「置き配指定サービス」を導入し、顧客と配送体験の利便性を常に中心に置きながら、配送ネットワークの拡大に尽力。ネットワーク・インフラストラクチャ・チームの能力を最適化し、オペレーショナル・エクセレンスのためのプロセス指向の文化を通じたオペレーション・プランの構築と実行を担当。

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