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日本GLP/広島市で心身の健康に配慮した物流施設起工

2022年01月14日/物流施設

日本GLPは1月13日、広島市中区でマルチテナント型物流施設「GLP広島II」の起工式を実施した。

<「GLP広島II」完成イメージ>
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総開発費として100億円を投じ、敷地面積2万3000m2に地上5階建て(倉庫部分4層)延床面積5万m2の施設を建設する。竣工は2023年1月を予定している。

「GLP広島II」は、周辺の3PL企業のニーズをとらえて幅広い荷種に対応できる汎用性の高いマルチテナント型で、最大4テナントが入居可能。高度なマテハン設備の導入をはじめとする倉庫の自動化への装備など、効率的なオペレーションを実現する。

外壁や屋根部分には強風対策・塩害対策を施すことで、建物の耐久性を向上。また、アフターコロナを見据え、事務所拡張や従業員休憩室の拡張が対応可能な施設仕様を予定している。

運営開始後は、カスタマー企業の生産性向上のニーズに対応して、従業員が不在時でも荷物を格納できる置き配バースを導入予定。これにより、倉庫営業開始前からの荷下ろしを可能にし、トラック待機問題の解消や、輸送コストの削減と効率化を促進する。

加えて、テナント不在時でも庫内監視カメラを使ったセキュリティの補足や荷姿確認システムを導入し、物流オペレーションの安心・安全を確保する。

<メザニン付き休憩室イメージ>
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<休憩室(テラス併設)イメージ>
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また、従業員確保へのサポートとして日本GLPの施設として初めて、建築家で千葉大学予防医学センター特任准教授である原 裕介氏監修のもと、ナッジの考え方に基づくサインや意匠デザインを庫内・共用部に取り入れ、庫内で働く人の健康に配慮しながらも生産性を高める快適な就業環境を整備。

アメニティや内装にも高い快適性を追求し、メザニン付き休憩所や屋上テラスを設置し、空間の広がりを確保し従業員の心身の健康に配慮した施設づくりを目指す。

ナッジ(nudge:そっと後押しする)とは、行動科学の知見(行動インサイト)の活用により、「人々が自分自身にとってより良い選択を自発的にとれるように手助けする政策手法」のこと。人々が選択し、意思決定する際の環境をデザインすることで、行動をもデザインする。

<バランスウォーク廊下イメージ>
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<健康配慮庫内サイン例>
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環境配慮面では、太陽光自家消費をテナントに無償還元することで電気代削減に繋げ、補完としての再生可能エネルギーの購入と合わせて再生エネルギー100%の達成を目標とし、脱炭素社会の達成に寄与する。

BCP面では、地震対策として耐震性能の高いブレース材を採用し安全性を確保するほか、浸水や液状化対策を講じ、高い事業継続性を確保。加えて、日本GLPが開設したコンシェルジュサービスのパートナー企業とも協力してカスタマー企業の課題を解決し、包括的なサービスを提供していく。

「GLP広島II」は、山陽自動車道「宮島スマート IC」から16km、広島高速3号線「観音IC」と「吉島IC」から約2km、広島港から4kmと、広島県内だけでなく、近畿、中国、四国、九州地方をつなぐ、西日本の物流拠点として広域配送に適した立地にある。

また、広島電鉄「江波駅」から1.5km、JR「広島駅」から7km、広島バスセンターから6kmと通勤が便利なことに加え、周辺には住宅地があり県庁や市役所も5km圏内に位置し、雇用確保の観点からも良好な立地環境を有している。

この地域は広島エリアの工業集積地帯で、製造業や3PL企業からの先進的物流施設への需要が強いことから、日本GLPでは「今後も堅調な需要が続く」とみている。

<起工式にて鍬入れを行う日本GLPの帖佐 義之社長>
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「GLP広島II」について、日本GLPの帖佐 義之社長は「日本GLP独自の設計、仕様、サービスを体現する独創的な施設。ナッジの考え方を取り入れて、働く方々の心身の健康に配慮した快適な就業環境を提供するために、さまざまな新たな工夫を行った。機能面では3PLの課題の一つである入出荷の円滑化を可能にする置き配バースの運用をはじめ、他にはない設備、サービスを導入している。また、ALFALINKブランド以外の物件では最も高い環境配慮を備え、企業のESG対策をサポートする」とコメントしている。

■「GLP広島II」
建設地:広島市中区江波南2-1461ー1
敷地面積:2万3000m2
延床面積:5万m2
構造:地上5階建て(1~4階が倉庫、5階は休憩所)、耐震造
着工:2022年1月
竣工:2023年1月
認証取得:CASBEE(新築)認証、ZEB Ready 認証、BELS 認証(予定)

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