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セイノーHDほか/山口県美祢市で新スマート物流の構築実証実験

2023年03月13日/3PL・物流企業

セイノーホールディングス(セイノーHD)と美祢市、NEXT DELIVERYは3月13日、地域課題の解決に向けたスマート物流の構築について調査業務委託契約を締結し、昨年3月に続き、3月9日~11日に、道の駅みとう(美祢市美東町)と赤郷公民館(美祢市美東町)を起点(仮設ドローデポ)として、ドローン配送実証実験を実施し、3月10日に報道関係者に公開したと発表した。

<物流専用ドローン”AirTruck”の着陸を見守る住民たち(道の駅みとう)>
20230313seino1 - セイノーHDほか/山口県美祢市で新スマート物流の構築実証実験

具体的には、NEXT DELIVERYとセイノーHD、エアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流”SkyHub“の社会実装の検討に向けて実施したもの。

<患者を想定した住民とオンラインで服薬指導をする薬剤師(美秋薬局)>
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<実証実験に使用した日本発物流専用ドローン“AirTruck”>
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<ドローン配送された商品を受取る住民代表(赤郷公民館)>
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実証では、将来的なオンライン診療および服薬指導の実施を見据え、美秋薬局と連携し、病院受診後の患者を想定した地元住民とオンライン服薬指導を行い、その後地域コミュニティである赤郷公民館まで、処方医薬品を想定した荷物を配送、また、道の駅みとうに仮設ドローデポを設置し、買物弱者支援、災害時支援を想定した日用品、支援物資輸送を行った。今回のドローン配送の実証はいずれもエアロネクストが開発をした物流専用ドローンAirTruckを使用している。

3月10日の報道関係者への公開ではまず、仮設のドローンデポとした道の駅みとうから、片道約8㎞先の赤郷公民館に向けてドローンは約18分で飛行し、地元スーパーから調達したお弁当とペットボトルの飲料を届けた。ドローンが空から降りて来て無事に着陸したのち、機体から商品が切り離され、住民代表に商品が届けられた。

今後も地域住民への理解促進及び地域課題の解決へ向けドローンをはじめとする次世代高度技術を活用しドローン配送と陸上配送を融合した新スマート物流”SkyHub“の社会実装に向けた調査検討を進めていくとしている。

なお、美祢市では、小規模な集落が広く点在しており、商店や飲食店も少なく、また人口の約44%を高齢者が占めるなどの理由で、日常の買い物など生活利便性の維持が求められている。また、運送業界においては、人手不足や採算性から特に過疎地域における配送維持が課題となりつつある。そこで、物流の最適化を目指し、ラストワンマイルの輸送手段にドローン配送を組み込み、地上輸送とドローン配送を連結、融合する新スマート物流システムの導入により、買い物代行や災害時支援、医薬品配送等を行う仕組みをつくり、地域課題の解決に向けた取り組みを行っている。

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