パナソニック コネクトは6月23日、福岡運輸に「配送見える化ソリューション」と頑丈ハンドヘルド端末「TOUGHBOOK(タフブック)」を納入したと発表した。
同ソリューションは、パナソニック コネクトの100%子会社であるベルギー・ZETES(ゼテス)社の「ZETES CHRONOS(ゼテス クロノス)」システムを活用したもの。ドライバー端末から配送実績をクラウド環境に保管することで、荷主や運行管理者がドライバーの状況をリアルタイムに把握できるようになる。
福岡運輸では、定温輸送で多様化する食品業界のニーズや、2024年問題等に対応するため、従来から受注業務などのデジタル化を推進。集配業務では、ドライバーの現在地や業務進捗の可視化に向けて2016年に動態管理システムを導入し、ある程度の可視化を実現したが、個々の荷物に関する情報までは分からず、最後は荷物が配達されたかどうかをドライバーに電話で確認する必要があるなど改善の余地を残していた。
そこで、解決策として「配送見える化ソリューション」を既存の基幹システムとリアルタイムに連携させ、荷物単位での配送ステータスの管理、電子サインによる受領エビデンスの取得、ドライバーと事務所間での集配指示やメッセージのやりとりを可能にしたほか、ドライバーへの電話確認業務などを大幅に削減し、集配業務全体の効率化を実現。現場運用を効率化し、サービスの向上を実現した。
福岡運輸は、同ソリューションを3月から神奈川地区で稼働させており、10月から全国へと順次拡大していく予定。今後は可視化に加え、配送業務での実績データを分析・活用し、物流のボトルネック解消に取り組むなど、新たな付加価値の創出と提供を目指すとしている。