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産業ファンド投資法人/千葉県習志野市の新築物流施設建物を取得

2023年08月30日/物流施設

産業ファンド投資法人は8月30日、資産の運用を委託する資産運用会社のKJRマネジメントが、同日付で国内不動産信託受益権(物流施設建物)の取得及び賃借を行うことを決定したと発表した。

<IIF習志野ロジスティクスセンターI(イメージ)>
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取得予定資産は、産業ファンド投資法人が千葉県習志野市に保有している土地上に、借地人の鹿島リースが建設する物流施設「IIF習志野ロジスティクスセンターI」の建物。取得予定価格は51億2600万円で、建物完成後の2025年9月1日の取得を予定している。

<立地環境>
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同土地は東関東自動車道「湾岸習志野IC」から3kmと至近で、首都圏全域への消費地向け物流拠点として高い競争力を有している。また、JR京葉線「新習志野駅」から2km、またバス便で通勤可能であり、雇用確保もしやすい環境で、アパレル業界でのネット販売への進出を背景に、小売企業等の物流施設の需要が高いエリアに立地している。

現在は鹿島リースと事業用借地契約を締結しているが、9月30日に契約の満了時期を迎える。そうした中、拓洋の拠点新設ニーズを捉えたことにより、鹿島リースと協働し、同社が建て替えた後の物流倉庫の建物を産業ファンド投資法人が取得することとなった。鹿島リースとは、建物の信託受益権売買契約と、同土地に関する70年間(2025年3月1日~2095年2月28日まで)の一般定期借地権設定予約契約を8月30日時点で締結している。

取得予定の建物は、オペレーション効率の高い中規模サイズの物流施設で、床荷重1.5t/m2、天井高5.5m、柱スパン11m×11mを兼ね備えており、さまざまな荷主への対応が可能。敷地内にはトラック待機スペースを20台分備え、2024年問題に対応するとともに、乗用車駐車も122台分設置されており、労働者の自動車通勤に対応できるスペースも確保している。そのほか、15mの大庇を備えたトラックバースを有しており、天候に左右されない作業環境を実現する。

<スキーム>
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同事業はブリッジスキームを活用した開発プロジェクトで、ブリッジャーの鹿島リースを工事発注者として取得予定資産が建築される。また、既存建物は現建物賃借人により解体が実施されること、加えて開発期間中に取得予定資産の建設予定地について、鹿島リースとの間で一時使用目的土地賃貸借契約を締結し、工事期間中も現借地契約と同等の地代を収受する予定となっていることから、開発期間中の解体・除却費用等一時的に発生する多額な費用の負担を回避するとともに、地代を収受できないダウンタイムの発生を防ぐことで、工事期間中も収益性を維持する予定。

さらに、建設する建物については鹿島リースを賃貸人、拓洋を賃借人とする普通建物賃貸借予約契約が締結されており、産業ファンド投資法人が取得予定資産を取得する際に、信託受託者となる三井住友信託銀行が建物賃貸人としての地位を鹿島リースから承継する予定で、これにより取得予定資産取得後のダウンタイムの発生も回避することができる。

産業ファンド投資法人は、同事業による効果として取得予定資産取得後の鑑定評価額(調査価額)は86億1000万円(66億6000万円増加)、NOIは3億3600万円(2億6700万円増加)となり、事業取組前と比較して向上する予定。

■物流施設の概要
所在地:千葉県習志野市茜浜3-34-9
用途地域:工業専用地域
土地面積:2万809.47m2
構造・階数:鉄骨造3階建
延床面積:2万7614.58m2
用途:倉庫・事務所
着工予定:2023年10月
竣工予定:2025年2月

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