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日産自動車サプライチェーン/下請けに一般貨物自動車運送の割合高

2025年02月12日/調査・統計

帝国データバンク(TDB)が2月12日、「日産自動車」のサプライチェーン動向調査・分析結果を公開した。

<日産自動車のサプライチェーン社数>
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TDBの調査によると、国内有数の自動車メーカー「日産自動車」のサプライチェーン(供給網)は全国に1万9084社を数えた。

取引階層(Tier)別にみると、日産自動車と直接取引を行う「Tier1」が1817社あり、Tier1と取引を行う「Tier2」は1万2204社、「Tier3以降」は5063社だった。

<売上規模別社数と構成比>
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サプライチェーン全体の企業のうち売上高が判明した企業を規模別にみると、Tier1では「10億~100億円未満」(574社、構成比32.8%)が最も多く、「1億~10億円未満」(569社、32.5%)が僅差で続いた。

Tier2、Tier3以降では「1億~10億円未満」が最も多く、同規模帯の合計は9732社と構成比52.4%で過半数を占めた。

以下、「10億~100億円未満」(4000社、構成比21.5%)、「1億円未満」(3901社、同21.0%)となり、「10億円未満」の企業は計1万3633社、構成比73.4を占めるなど中小企業が支えていることがわかる。

<業種別構成比(Tier1)>
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売上高が判明した企業を業種別にみると、Tier1 では「受託開発ソフトウェア業」が92社(構成比5.3%)で最も多い。

以下、「自動車部品・付属品製造業」(69社、構成比3.9%)、「その他の事業サービス業」(65社、3.7%)、「精密機械器具卸売業」(53社、3.0%)と続いた。

<業種別構成比(Tier2)>
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Tier2では、「受託開発ソフトウェア業」が534社(構成比4.5%)でトップ。

以下、「自動車部品・付属品製造業」(470社、4.0%)、「一般貨物自動車運送業」(438社、3.7%)が上位となった。

<業種別構成比(Tier3)>
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Tier3以降では、「一般貨物自動車運送業」が472社(構成比9.5%)でトップ、「金型・同部分品・付属品製造業」(231社、4.7%)、「金属プレス製品製造業」(202社、4.1%)と続いた。

Tier2以下では、「一般貨物自動車運送業」の割合が高まっていく形となった。

<都道府県別企業数>
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売上高が判明した企業を都道府県別にみると、「東京都」が3208社(構成比17.3%)でトップ、「愛知県」が2152社(11.6%)で続いた。本社のほか横浜工場や追浜工場がある「神奈川県」は2051社(11.0%)で、「Tier1」では355社(20.3%)と東京都(751社)に次いで多かった。

調査では、「東京都」や「愛知県」、日産自動車の本社がある「神奈川県」を中心にサプライチェーン企業は全国におよび、売上規模が「1億円未満」「1億~10億円未満」の企業が計1万3633社、構成比73.4%を占めるなど多くの中小企業に支えられていることが明らかとなった。

自動車業界を取り巻く環境は、EVや自動運転など技術競争が激しさを増し、米国を中心した経済政策の動向など先行きの不透明感が払拭されない状況が続いている。

一方、CN(カーボンニュートラル)燃料といった低燃費なエンジン技術の需要が高まるなど、新技術分野への期待もみられる。

サプライヤー間における優勝劣敗が一層進むことも予想され、自動車メーカーとともにサプライヤー各社の動向が注目される。

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