DHLジャパンは5月23日、貨物機として日本で初めて、国産SAF(持続可能な航空燃料)を使用した定期航空貨物輸送を、愛知県常滑市の中部国際空港セントレアで開始した。
<セントレア国産SAF供給開始記念セレモニーに参加した関係者>
<国産SAFがDHL Expressの貨物機へ給油される様子>
この取り組みは「セントレアを起点としたSAFサプライチェーン」の一環として実現したもの。DHLジャパンは同サプライチェーンへの参画を通じて、地域と連携した持続可能な航空輸送を推進する。
「セントレアを起点としたSAFサプライチェーン」は、地域の輸送ハブとしての役割を担う中部国際空港の呼びかけにより、SAFの製造から使用に至るまでを一貫して地域および国内で完結する、循環型かつ持続可能な燃料供給体制。
国産SAFはコスモ石油、日揮ホールディングス、レボインターナショナルの3社で設立された合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYが、今年4月からコスモ石油堺製油所(大阪府堺市)構内のプラントで製造している。
DHL Expressは、今年1月に締結したコスモ石油マーケティングとの契約により、調達する年間720万リットルの国産SAFを、中部国際空港発の貨物便に使用する。
DHLジャパンのトニー カーン社長は「当グループはこれまで継続的にSAFなどの代替燃料への投資を行っており、その過程で得た知見は、『セントレアを起点としたSAFサプライチェーン』への参画にも活かされると確信している。持続可能な燃料の調達にとどまらず、地域と連携し、航空輸送における温室効果ガス排出の削減に向けて、実効性ある変革を推進していく」とコメントしている。
コスモエネルギーHD/国産SAFを年3万kl、4月から量産と供給へ