商船三井は5月23日、LNG燃料新造大型原油タンカー (VLCC)を、出光タンカーとの長期用船契約に投入することを決定した。
国内石油会社向けに定期用船される初のVLCC LNG二元燃料船で、川崎重工業が中国遠洋海運集団有限公司と共同運営している大連中遠海運川崎船舶工程有限公司(DACKS)で建造される。竣工は2027年の予定。
同社は「商船三井グループ環境ビジョン2.2」を策定し、2050年までのネットゼロ・エミッション達成を目標に掲げている。
LNG燃料は従来の燃料油に比べ二酸化炭素で約25~30%のGHG排出削減効果があり、同社はLNG海運業界の持続可能な脱炭素化を実現するため、足元から取り組める低炭素燃料のLNGを積極的に活用している。
2025年3月現在、同船を含め約40隻のLNG燃料船を整備しており、このうちVLCCは6隻。2030年までにLNG/メタノール燃料船を90隻投入することを目指している。
今回の長期用船契約を通じて出光タンカーとのパートナーシップのもと、LNG燃料の普及推進をリードし、環境負荷の低減に貢献していくとしている。
■概要
載貨重量トン数:約30万9000トン
全長:約339.50m
全幅:約60.0m
竣工予定:2027年
商船三井/アンモニア燃料ケープサイズバルカーとケミカルタンカー計9隻整備