国土交通省は3月16日、第2回自動物流道路の実装に向けたコンソーシアムを開催し、スイスで実現に向けた検討が進む貨物専用地下輸送システム「Cargo Sous Terrain(CTS)」プロジェクトの進捗(しんちょく)状況報告や、コンソーシアム各分科会での検討状況、2025年度実証結果などについて説明を行った。この中で、高速道路を利用するトラック輸送需要のうち、重量ベースで約21%(2050年推計・重量ベース)が自動物流道路への転換ポテンシャルになるとの試算結果が示された。
CTSは、既存技術に基づいて地下物流システムを構築し、現在の輸送ルートへの負担を軽減して都市と地域経済を均等に強化することを目指して検討が進められているプロジェクトで、当初は3車線でトンネル内の電源から動力を引き込み自律的に移動するシステムが想定されていたが、輸送効率や保守のしやすさ、火災リスク低減などの観点から、現段階では2車線のケーブルけん引システムが最適であると判断されている。
第2回コンソーシアムでは、自動物流道路のロゴマークを発表。今後コンソーシアムの資料や広報ポスターなどに使用して、自動物流道路実現に向けた取り組みや必要性のPRに活用していく方針が示された。
コンソーシアムに3つ設置された分科会のうち、「ビジネスモデル検討会」では2025年度、自動物流道路の想定区間とされている東京~大阪間の利用ポテンシャルを試算。
東名・名神高速の沿線都府県を「沿線」、沿線県から300km以内を「後背圏」に設定して、沿線・後背地に出発地、到着地が含まれる移動のうち、出発地から到着地までの距離が300km以上で、かつ出発地から自動物流道路への「アクセス距離」と自動物流道路から到着地までの「イグレス距離」を足した距離が、直接輸送する距離より短い貨物輸送の道路利用を、自動物流道路の「対象OD(起終点移動)」とした場合、高速道路を利用するトラック輸送需要のうち、自動物流道路の対象ODは205年度推計値の重量ベースで約21%、危険物や重量品など自動物流道路に適さない貨物を除外した場合には41%が自動物流道路への転換ポテンシャルであるとの試算結果が示された。
2025年度に6つのユースケースに基づき実施した自動荷役や自動搬送などの実験については、「トラックからのパレットの自動積み下ろし、拠点間の自動走行などについて、ユースケースごとに検証した結果、自動、無人で荷物を運ぶという自動物流道路のコンセプトは一定条件下ではあるものの確認できた」と総括。
一方で、「提供すべきサービスの水準を達成するためには、搬送機器・荷役機器の速度などには、なお課題があるほか、ユースケース一連での実証、過酷な電波環境や勾配のある実際の高速道路の構造に合わせた環境下での検証を行っていく必要がある」と指摘している。
2026年度以降のコンソーシアムや実証実験の進め方については、3月下旬に開催される検討会で審議の上、決定する。
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