タイ洪水被害/トヨタなど生産再開に向け各社調整段階へ

2011年11月04日 

依然タイ洪水被害は広がりを見せているが、日系企業の生産再開に向けた調整が始まっている。

トヨタ自動車は部品調達の影響により、11月7日から11月12日まで、部品の調達状況を見ながら、引き続き国内工場で稼働時間の調整を実施すると発表した。

タイにある3つの工場は洪水による被害を受けていないが、11月7日から始まる週において、引き続き、稼働を停止する。タイ以外のアジアの生産拠点、北米、南アフリカの生産拠点でも、同様に11月7日の週に、稼働時間の調整をする。

日産自動車のタイ工場は、洪水の被害は受けていないものの、今後の浸水に備えて施設周辺の対策を強化している。

生産工場(サムットプラカーン)は、引き続き一部の部品供給が滞っているため、操業停止しているが、11月14日からの生産再開に向けて準備をしている。

11月14日からの生産再開を前提に、タイ国内での減産影響は4万台になると試算。現在の所、タイ以外での生産への影響は出ていない。

今後も、同社の主要拠点である米国、欧州、中国の生産への洪水の影響は、これまでサプライヤーと進めてきた対策により、避けられる見通。ただし、日本では、生産への影響のリスクが2万台残っている。

現在、一部車種について、タイ工場の操業停止期間に相当する納期の遅れが生じているが、11月14日より部分的に生産を再開する準備を進めており、納期遅れは順次、解消すると見込んでいる。

なお被害の長期化と深刻化から、追加で4000万円の寄付を行うことを決定した。これにより、日産からの被災地支援総額は5150万円相当となる。

ヤマハ発動機の子会社・グループ会社は4社あるが、いずれも被害は受けていないものの、一部取引先の被災により、調達部品の供給が滞っている。

現在被災取引先の復旧支援を行い、生産への影響を最小限に抑えるための対策を実施している。具体的には、調達/生産/技術で組織した「重点部品対策プロジェクト」を立ち上げて、個々の部品の代替活動を推進するとともに、生産計画の組み換えとその準備に取り組んでいる。

タイでは、既に10月11日午後から操業を停止しており、11月15日まで継続することを決定。タイ以外のアジアの生産拠点ならびに日本(磐田本社工場)においては、タイからの部品供給の制約により、生産調整を予定している。期間は、11月中旬~12月、減産規模は、部品の代替などを進めながら今後決定していく。

ニコンのロジャナ工業団地の子会社はすべての建物が1階部分まで浸水しており、10月6日より操業停止が続いている。業績への影響として、売上高650億円、営業利益250億円を見込んでいる。

同社では、2011年12月よりニコングループの生産拠点およびタイ国内の協力工場での代替生産を順次開始するとともに、2012年1月には子会社の操業を一部再開し、2012年3月末にはデジタル一眼カメラと交換レンズを通常の生産量に戻す計画。

セイコーホールディングスの2つの子会社は浸水被害を受け、操業を停止中。再開時期は見通しが立っていなく、他の地域での代替生産の検討を行っている。

ヤクルトは2か所の工場の内、1工場が被害を受け1工場は近くまで冠水が始まっている。現在のところ2工場とも操業を停止している。10月21日の出荷を最後に、すべての製品供給を見合わせている。

なお、タイヤクルトが保有していた「ヤクルト」310万本の在庫を支援物資として、被災者に提供。また、11月1日には新たに35万本生産して提供した。

ニチダイの現地法人は3か所あるが、いずれも洪水の被害は受けていない。しかし、サプライチェーンの混乱により、夜勤停止などの影響がでている。

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