日本通運は5月16日、アサヒビール、キリンビール、サッポロビール、サントリービールの4社が9月から開始する予定の北海道の道東地区共同物流業務をサポートすると発表した。
ビール大手4社が物流部門での環境負荷の低減と長距離トラック輸送の削減によるドライバー不足への対処を目的に、北海道の道東エリアの一部(釧路・根室地区)で共同物流を行うことで合意したもの。
各社は従来、札幌市近郊にある製造・物流拠点からトラックによる配送を行っていたが、今回の共同物流では、トラック単位に満たない荷物を対象に、4社の製造・物流拠点からJR札幌貨物ターミナル駅構内の日通倉庫に商品を集積し、配送先ごとに各社の商品を積み込み配送する。日通では、集荷・仕分け・積込・配送の各業務を担当する。
配送スキームでは、原則として1社1届け先でトラック単位(目安10t)にならない荷物を対象とし、各社拠点からのトラック輸送は一部継続する。また、各社グループの酒類・飲料会社の荷物も対象となる。
この取り組みにより、4社では合計で年間のCO2排出量が約330t(従来比で約28%)削減できると試算している。また、年間で長距離トラック約800台の削減を見込んでいる。
日通は今後も業界共通プラットフォームの構築に積極的に対応し、ドライバー不足への対応や環境負荷低減など、社会的責任に取り組む企業を物流面でサポートする。