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セブン-イレブン/三菱ふそうのEVトラック、店舗配送に導入

2017年10月19日/IT・機器

セブン-イレブン・ジャパンは10月19日、三菱ふそうトラック・バスが日本初となる量産化したEVトラック(EV配送車)の導入を開始し、チルド共配日野センターで導入セレモニーを行った。

<EV配送車>
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<EV配送車デモ走行>
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EV配送車は、まず12月18日から「チルド共配日野センター」に1台導入後、2018年夏までに東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の8か所に計25台の導入する計画だ。

三菱ふそうが納入した車両は、車両総重量7.5トンクラス、1.5時間(直流急速充電)/11時間(単相200V)の充電で航続距離は100km以上。

電気駆動システムには、モーター(最高出力135kW、最大トルク390Nm)と、高電圧リチウムイオンバッテリーパックを6個搭載している。従来のディーゼル車と比較して、走行1万kmあたり、最大1000ユーロのコスト削減を可能にした。

三菱ふそうは今日の都市が抱える騒音や排出ガスの課題を解決する答えとして、電気小型トラック「eCanter」を開発した。欧州での実用供試を通して、環境に優しく経済性に優れていることが証明されている。

<EV配送車導入セレモニーテープカット左からエスアイシステムの齋藤孝宣社長、三菱ふそうの松永和夫会長、セブン-イレブンの古屋一樹社長、マルタケ運輸の中川新哉ドライバー>
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<EV配送車充電セレモニー>
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<質問に答えるセブン-イレブンの古屋一樹社長(左)と三菱ふそうの松永和夫会長>
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三菱ふそうの松永和夫会長は「気候変動枠組条約に関する議定書である京都議定書が採択されたのは1997年。当時、私はその議定書作成の担当課長を務めていた。それから約20年、三菱ふそうのモノづくりの伝統とダイムラーの先進技術を駆使し、このEV共配車であるE CANTERを開発した。今後、トラックの中型、大型にも応用していくが、ステージアップするための一番の課題はバッテリーの問題。さらに、コネクティビティの問題、自動運転の課題にも取り組んでいく」と話した。

セブン-イレブンの古屋一樹社長は「現在、企業経営の分野では社会が抱えている問題を解決しながら一緒に企業も成長していくというCSV(共有価値の創造)の考え方が非常に大切になっている。日本社会が抱えている大きな課題は高齢化問題と環境問題。セブン-イレブンでも、10年前から高齢化対策と環境問題に対応し、高齢化問題では近くて便利を標ぼうした店舗展開で便利な生活をお店から発信していこうとしてきた」。

「また、環境問題では、今年全店でLED化が実現する。毎年約2000店舗規模で店舗数を増やしているが、これらもできる限り太陽光パネルを採用していく。さらに、おにぎりやサンドウィッチの梱包材やパッケージもバイオマスや間伐材を使用。現在1700~1800アイテムあるオリジナル商品の7割方は環境配慮型となっているが、来年、再来年の内には全て環境配慮型にしていくつもりだ。現在、セブン-イレブンでは5900台が毎日日本全国で配送に携わっているが、今のところ環境配慮型のトラックは約15%。今回のEV配送車の導入を契機に一気に加速していきたい」と述べた。

■EV仕様
走行用モーター:永久磁石式同期モーター
 最高出力:135kW
 最大トルク:390 Nm
走行用バッテリー:リチウムイオンバッテリー
 容量:11kWh x 6個 = 66kWh
 定格電圧(高電圧):365V
 定格電圧(低電圧):12V
最高速度:80km/h
航続距離/ 1充電約100km
普通充電:単相200V, 30A:約11時間
急速充電:CHAdeMO式(45kWの場合): 約1.5時間
(充電ソケット形状は、乗用EV車と同様)

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