日立物流は12月12日、DMM.comが展開する3D プリントサービス「DMM.make3Dプリントサービス」の生産拠点を、日立物流京浜物流センター内に設置し、佐川急便と共同で12月4日からサービス運用を開始したと発表した。
DMMが提供するDMM.make3Dプリントサービスは、モノづくりに関係する「人」と「情報」と「ツール」が集まるmakerプラットフォームとして、現在主要な生産拠点を石川県加賀市に設置している。
今回、DMM.make が受注した製品情報をもとに、日立物流の物流センター内に設置した3Dプリンターで生産した完成品を同一拠点で佐川急便に引き渡し、配送サービスを提供することで、従来は物理的な制約で対応が難しかった首都圏への短期納品を実現する。
各社の主な役割は、DMMが3D造形物管理(受注・生産・検収等)、日立物流が造形物の出荷工程業務(仕分け・洗浄・仕上げ・梱包等)、佐川急便が生産拠点からの配送サービスの提供を行う。
今後の展開では、DMMは、試験運用期間を経た後に、より顧客のニーズにあったプリンター機種の導入を進め、日立物流の物流センターでの生産設備の拡充に取り組むとともに、顧客の納品先にもっとも近い立地での生産に向けた拠点展開を検討していく。
日立物流と佐川急便は、両社拠点ネットワークを活用することで、最適拠点での少ロット生産やさらなるリードタイムの短縮等、顧客のより高いニーズに応じたサービスを提供する。
また、将来的には、製造メーカーの保守部品等の3Dデータ管理を行うことで、製造コスト低減や在庫削減による保管コスト低減等に貢献し、製造から納品にいたるジャストインタイムの構築をめざすとしている。
なお、DMM.make3Dプリントサービスではモノづくりのためのプラットフォームを運営し、産業用の3D プリンターを複数導入している。個人でもお求めやすい価格で1点からの注文が可能となる。この取り組みでは法人等からの需要が多い、プロトタイプや保守パーツの造形に適したプリンターを導入。複数の素材を用いることにより、ゴムのような柔らかい素材、硬い素材、耐熱性の高い素材を出力する。