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鴻池運輸/大阪・木津市場内に食品複合加工・輸出拠点の加工場を完成

2019年04月03日/物流施設

鴻池運輸は4月3日、大阪・木津市場内に建設を進めていた「鴻池運輸 食品加工場」を竣工した。

<木津市場構内に設置された「鴻池運輸 食品加工場」>
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<表通りからの外観>
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この食品加工場は、和食材の高品質な複合加工・輸出拠点として完成したもの。様々な食材の加工工程(切る・煮る・焼く・蒸すなど)と新たな高度急速冷凍加工を組み合わせた高級和食材の輸出ビジネスの事業化構想を実現したもので、そのプラットフォームとしての拠点となる食品加工場だ。

加工場は延床面積1022m2、鉄骨構造の2階建て。設計・施行は三和建設となっている。

公開された加工場の内部は、1階部分が荷捌き場や、下処理室、最終加工室など作業場とし、2階部分は洗浄室、冷却室、製品保管室、製品冷凍庫、事務室等となっている。

<その名も「目からウロ子」の自動ウロコ取り機>
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<取れたウロコ>
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<自動皮取り機>
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<自動梱包機>
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大きな特徴は、徹底的に自動化を進めている点だ。鮮魚のうろこ取りから3枚におろす等、さらには、調理段階での煮る、焼く、蒸すなど、製品化までの加工段階での機械化・自動化を図っている。

<塩水ICE製氷機に活魚を入れる>
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<20秒足らずで凍結>
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さらに、冷凍設備では、塩水ICE製氷機による急速冷凍で活魚を約20秒で凍らせる新技術も導入している。これにより、活魚は血抜きできた状態になる。海水は使用せず、塩分濃度を23%にしたものを使っている。

<作業場でテープカット>
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<鴻池運輸の鴻池忠彦社長>
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鴻池運輸の鴻池忠彦社長は「この木津市場は300年以上の歴史を誇る大阪の台所とも呼ばれる場所。近くにはえべっさんで知られる今宮戎神社があり、十日戎の日には、木津市場から鯛が奉納される。このブランド力と鴻池運輸の培ってきた技術を組み合わせることで、今ブームとなっている日本食を世界に広めていきたいと考えている。そして、当社の企業理念である人と絆を大切に、社会の基盤を革新し、新たな価値を創造していきたいと考えている」と話した。

また、この事業に取り組もうとした経緯を「これまで物流・倉庫事業を行っていく中で、米国西海岸、ベトナム、中国、タイなどで、冷凍冷蔵倉庫を持ち、コールドチェーンを運営してきた。しかし、冷凍荷物の保管・管理だけではなく、一番重要なその冷凍する技術、解凍する技術を持つことで、もっと付加価値の高い事業が展開できるのではと考えた。木津市場とはご縁があり、その新鮮な食材を加工したり、調理して事業化できないかと考えた。これは、当社の企業理念にも通じるものだ。まだ、スタートしたばかりで、販売計画や売上計画も決めていないが、人と人の絆の結びつきを大切にして、事業を発展させていきたい」と述べた。

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