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日本郵便/新宿でEVバイク始動、20年度末までに2200台導入

2020年01月17日/IT・機器

日本郵便は1月17日、新宿郵便局で同社初の郵便配達業務用電動二輪車の運用を開始した。

<郵政レッドを身に纏った特別仕様の「BENLY e: 」(通常車は白)>

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導入したのは本田技研工業が開発した法人用電動二輪車車「BENLY e:(ベンリィ イー)」の郵政仕様車で、原付一種の「BENLY e:I(ベンリィ イー ワン)」と原付二種の「BENLY e:II(ベンリィ イー ツー)」の2タイプを採用。

現行の郵便配達用二輪車である「スーパーカブ」とは異なるスクータータイプとなっており、パンクのリスクが低いチューブレスタイヤを使用しているほか、動力用電源には、簡便なバッテリー交換が可能な着脱式バッテリー「Honda Mobile Power Pack(モバイルパワーパック)」を使用している。

ゼロ状態から満充電まで4時間程度で充電でき、一充電あたりの航続距離と最大積載量は、「BENLY e:I」が87km、30kg、「BENLY e:II」が43km、60kg。ともに最大積載量の荷物を積んだ状態で傾斜12度までの登坂が可能だ。

<新宿郵便局から出発していったEVバイクは、駆動・走行音ともに静かだった>

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「BENLY e:」は、1月中に日本橋、渋谷、上野郵便局でも順次運用を開始する。今後は2019年度中に200台を都内を中心とする首都圏の近距離配達エリアに導入し、業務上の実用性をみて2020年度中に2000台を都内や全国の政令指定都市などに追加配備する予定。これにより、2020年度末には都内の郵便配達用二輪車の20%が電動化されることになる。

郵便配達用二輪車の電動化は、地球環境に配慮した企業活動の一環として、持続可能な郵便・物流事業を推進するために日本郵便とホンダが2017年から検討を続けてきたもの。

<納車式、日本郵便の上尾崎執行役員(左)、ホンダの安部常務(右)>

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日本郵便の上尾崎 幸治執行役員は「郵便配達用二輪車には、この50年来ホンダ車を採用してきた。新型車はホンダとの3年に渡る検証の成果で、次の50年を担う中核車となることを期待している」とコメント。

ホンダの安部 典明常務・二輪事業本部長は「郵便配達は社会インフラとしてなくてはならない仕事だが、継続には環境配慮の面から電動化が欠かせない。BENLY e:では、スーパーカブの使い勝手や耐久性能を踏襲しつつ、電動化することに成功した。動力源には手軽に充電できるバッテリーを採用しているため、都心部以外に給油所が無い地方でも需要が見込める」と述べた。

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