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日本調剤/内航船の船員に船上でオンライン服薬指導

2022年05月30日/3PL・物流企業

日本調剤は5月30日、ゼクトが開発したオンライン診療システム「ゼクト・メディカル・オンライン(ZMO)」を用いて、内航船の船員を対象とした船上でのオンライン服薬指導を開始すると発表した。

<船上でのオンライン診療・オンライン服薬指導実施フロー>
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この取り組みでは、まず、内航船の船員がZMOで医療機関にオンラインで受診する。診療後、医療機関はZMOで撮影した処方箋を日本調剤の薬局へ送信。日本調剤はZMOで船員にオンラインで服薬指導をするとともに、内航船の寄港地へ処方薬を配送し、船員が寄港時に処方薬を受け取る。

日常生活や医療等に必要な物資を流通させる内航船員は社会機能を支えるエッセンシャルワーカーだが、国土交通省の調査では2017年度の船員の平均疾病発生率は0.81%と、陸上労働者の0.41%と比較して高い状況にある。

そのため、日本調剤は陸から離れた船舶という特殊環境下で長期間勤務する船員の健康確保の必要性を勘案し、以前から内航海運向け事業を展開しているゼクトと協力して、慢性疾患を抱える内航船員の治療・服薬をサポートする体制を整備した。

ZMOは、在宅医療や離島・へき地などの環境でオンライン診療を提供するシステム。オンライン診療中に画像を撮影でき、病変部位の撮影にくわえ関連する処方箋なども撮影可能。この機能を用いて撮影した処方箋の画像を医療機関から薬局へ共有できる。

なお、今回の内航海運向け事業展開にあたっては、2020年にZMOを用いた海上での電波強度を確認する実証実験を実施しており、陸上にあるアンテナの場所にもよるものの、陸地から40km程度離れた海域でもビデオ通信が可能であることを確認している。

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