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豊田通商/グループ会社が福島に車載向け電池部材の工場竣工

2022年11月17日/生産

豊田通商は11月16日、グループ会社の豊通リチウムが福島県楢葉町に国内初の水酸化リチウム工場を同日に竣工したと発表した。

<豊通リチウムの工場>
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水酸化リチウムは、車載向けLiB(リチウムイオンバッテリー)の正極材原料で、電動車普及の加速やバッテリー性能の向上に伴い、これまで以上の需要が見込まれるとともに、安定供給が求められている。

豊田通商は、2014年にAllkem(オールケム)社とともに、アルゼンチンのオラロス塩湖のリチウム生産拠点Sales de Jujuy(サレス・デ・フフイ)で、炭酸リチウムの生産を開始。その後、炭酸リチウムの供給にとどまらず、高品質な水酸化リチウムを国内外のメーカーに安定的に供給するため、2018年に豊通リチウムを設立し、国内初となる水酸化リチウムの製造工場建設をこれまで進めてきた。

同工場では、サレス・デ・フフイで生産された炭酸リチウムの水酸化リチウムへの加工を手がける。年産能力は1万トンで、豊田通商のグループ会社である豊通マテリアルを通じて、車載向けなどの電池用途に限らず工業用途も含め、国内外のメーカーに販売する。

同工場は、まず試運転を行いながら、製品の品質が適合しているかなどの確認を行った後、本格稼働へと移行する見通し。当面は工場の安定生産・安全操業に注力するが、急拡大するリチウムイオンバッテリー市場の期待に応えるため、将来的には生産能力の拡大や海外への展開も視野に入れている。

■豊通リチウム会社概要
所在地:福島県双葉郡楢葉町山田岡仲丸1-40
設立:2018年10月
出資比率:Allkem社75%、豊田通商25%(議決権比率:Allkem社49%、豊田通商51%)
事業概要:水酸化リチウムの製造・販売

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