追手門学院大手前中・高等学校は9月11日、同校の高校生チームが8月に開催されたロボットコンテストWRO Japan(全国大会)において、輸送船に積み込むコンテナの荷重を自動判別し、重さに応じて船内にバランスよく配置するクレーンロボットを開発し優秀賞を受賞したと発表した。同チームは今後、11月にパナマで開かれる世界大会に日本代表として出場する。なお、同校としては9年連続での世界大会出場となる。
クレーンロボットを開発したのは、いずれも高校1年の水谷風花さん、橋本琉矢さん、平田悠人さんの3人。コロナ禍による社会的な自粛が引き起こした作業員不足でコンテナが滞留し、海上物流の遅延が常態化している問題に着目した。
開発した「安全な海上輸送を目指したコンテナ積み込みロボット」は、輸送船へのコンテナの積み込み、積み下ろしを自動制御するもの。コンテナの重さを認識し、バランスの取れた最適な積み方を計算して積み込むことが可能で、これまで熟練の技術によって作業員が行っていた作業を安全に自動で実現できることが評価された。
生徒たちが出場した「WRO(World Robot Olympiad)」は、市販のロボットキットを利用してロボットを製作し、プログラムで自動制御する技術を競う国際的なコンテスト。文部科学省や経済産業省が後援するロボットコンテストで、毎年開催されている。 参加チーム数2000をこえる国内最大規模のロボコン大会で、WROの世界大会「WRO 2023 パナマ国際大会」は、2023年11月7日~9日に開催される。