6月18日から20日の3日間、香港の香港理工大学で「第11回フィジカルインターネット国際会議(IPIC)が開催され、日本から過去最大の16人が参加し、全体でおよそ150人が参加した。
<IPIC2025の様子 写真はフランソワ・レジスのスピーチ>
プログラムは、1日目が白紙論文発表会、2日目がHC Man香港理工大学工学部長の開会あいさつで始まり、昼食を挟んで9つの特別講演。午後一番に、経済産業省平林孝之課長がオンライン参加で「フィジカルインターネット:日本の物流の未来を創る」というタイトルの講演を行った。
<フォリエンテ教授(メルボルン大学、兼デラサール大学)の司会でラウンドテーブル 左から、ブノワ・モントレイユ教授(ジョージア工科大学)、フェルナンド・リーサ(ALICE事務局長)、森隆行(JPIC理事長)、刘世宏(中国フィジカルインターネットアライアンス事務局長)、ラッセル・トンプソン教授(メルボルン大学)>
9つの講演講演のあと、フォリエンテ教授(メルボルン大学、兼デラサール大学)の司会でラウンドテーブルが開催された。このラウンドテーブルでは、日本、米国、欧州、中国、オーストラリアから代表者が参加、各国のフィジカルインターネット実現に関する課題などを紹介した。
また、会場からの質問も多く出た。日本からは、森隆行(フィジカルインターネットセンター(JPIC)理事長)、米国はブノア・モントレイユ教授(ジョージア工科大学)、欧州からはフェルナンド・リーサ(ALICE事務局長)、中国からは刘世宏(中国フィジカルインターネットアライアンス事務局長)、オーストラリアからはラッセル・トンプソン教授(メルボルン大学)が参加した。
1日目の最後に、産業フォーラム1で90分間の日本セッションが開催された。水谷禎志(野村総合研究所)のモデレーターの下、森隆行(JPIC理事長)、梅津克彦(ヤマト運輸)、坂田優(HACOBU)の3人の発表の後、パネルデスカションとなった。
発表のタイトルは、森隆行「JPICの活動とその役割」、梅津克彦「接続可能なインフラにおける-オープンで協調的な物流プラットフォームの立ち上げ」、坂田優「ビッグデータを利用した共同利用トラックのためのプラン」についてだった。
日本からも早稲田大学や神戸大学などからの論文発表があった。その中で、野村総合研究所の水谷 禎志・石田裕三氏による発表論文「ノード内での混載あり積替プロセスを記述する新たなアプローチ:列優先型データモデル」が最優秀論文賞を受賞した。
<Industry Forum 1-Japan Physical Internet Practiceにおけるパネルデスカション
左から、水谷禎志(NRI)、森隆行(JPIC)、梅津克彦(ヤマト運輸)、坂田優(Hacobu)>
<左から;フェルナンド・リーサ(ALICE事務局長)、森隆行(JPIC理事長)、フランソワ・レジス(ALICE会長)、エリック・バロー教授、水谷 禎志(野村総研)>
日本は参加者の数、経産省平林課長の基調講演、産業フォーラム(日本セッション)の開催、森理事長の特別ラウンドテーブルへの参加など、IPIC2025では大きな存在感を示した。
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