三菱倉庫は8月25日、系統用蓄電池事業に参入すると発表した。
系統用蓄電池事業は、所有地(一部借地)に大型の蓄電池を設置して電力系統に接続し、電力市場(卸電力市場・需給調整市場・容量市場)で取引を行うもので、取引を通じて電力を充放電することで、電力系統(電力供給網)の安定化や効率化につなげるとともに、再生可能エネルギーの変動を平準化して電力の需給調整に貢献する。
<スキーム図>
神奈川県横浜市と埼玉県本庄市の2か所で事業をスタートさせる計画で、投資額は2か所で合計約200億円。
合計出力は、約350MWhで1日1サイクルの充放電をした場合、一般家庭約4万世帯の1日の使用量に相当する。
他県5か所でも事業展開を計画しており、7か所での合計容量は約700MWhになる見込み。
<完成イメージ>
データセンター対応ビルの運営などで培った大容量の電力設備の取り扱いノウハウを生かし、施設の保守・管理は三菱倉庫のグループ会社が行う。
事業期間は各物件20年間(蓄電池の耐用期間相当)を想定している。
■案件概要
港北電力倉庫(仮称)
所在地:神奈川県横浜市
敷地面積:約1万3000m2
定格出力:約85MW
定格容量:約340MWh
蓄電池種類:リチウムイオン電池
児玉電力倉庫(仮称)
所在地:埼玉県本庄市
敷地面積:約900m2
定格出力:約2MW
定格容量:約8MWh
蓄電池種類:リチウムイオン電池
■スケジュール
2026年度中:(仮称)児玉電力倉庫着工予定
2027年度中:(仮称)児玉電力倉庫稼働開始予定
2028年度中:(仮称)港北電力倉庫着工予定
2030年度中:(仮称)港北電力倉庫稼働開始予定
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