特殊冷凍ソリューション事業を展開するデイブレイクは10月14日、パナソニックの保冷ボックスを活用して日本から米国への冷凍寿司の空輸に成功したことを発表した。
実証により、海上輸送に続く空輸での高品質コールドチェーン構築を実現、冷凍寿司の海外輸出拡大に向けた大きな進展となった。
空輸の輸送期間は海上輸送より短いものの、機内や貨物の積み下ろし時の温度変化リスクが高く、安定した品質維持が難しい傾向がある。デイブレイクは、これまで複数回の空輸検証を行ってきたが、いずれも温度管理で失敗を重ねてきた。
そこで今回は、パナソニックの次世代リユーザブル真空断熱保冷ボックス「VIXELL(ビクセル)」を活用。通常は医薬品などの輸送に使用されることが多く、温度変化に繊細な寿司などの食品を海外輸送する際に使用されるのは今回が初の事例となった。
検証は2025年8月29日から9月9日まで、日本から米国で実施。出発から現地で受け取るまでの10日間のデータを採取した。
その結果、輸送した5つの「VIXELL」ボックスすべてが-22℃以下を維持していたことが確認された。これにより、空輸でも冷凍寿司の品質維持に十分なコールドチェーンを維持できることが証明された形だ。
デイブレイクはこれまでの海上輸送の実績と今回の結果を受け、今後「海と空の両輪」でコールドチェーンの確立を目指す。冷凍寿司の海外輸出を一層加速させ、世界中に寿司をはじめとする日本食の魅力を発信していくとしている。


