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日本通運/共同で高断熱性の輸送機材を開発 大阪・関西万博で活用

2025年04月08日/IT・機器

日本通運は4月8日、タイガー魔法瓶、岐阜プラスチック工業と協業し、高性能保冷輸送機材「プロテクトBOXサーマル」を開発したと発表した。2025年大阪・関西万博会場内外の保冷輸送に活用する。

<プロテクトBOXサーマル>
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日本通運は、「プロテクトBOX」を国内輸送の梱包ツールとして2019年より日本全国でサービス開始。以降、分離型や保冷輸送用。国際輸送用サービスなど、顧客のニーズに合わせたさまざまな商品を開発してきた。

昨今、脱炭素社会の実現に向け、物流事業者にもCO2排出量削減が期待される中、同社は環境に配慮した輸送ソリューションの提供に向け、高性能保冷輸送器材「プロテクトBOXサーマル」を開発するに至ったという。

従来の冷凍・冷蔵・定温輸送では、温度維持のために蓄冷材や蓄熱材の使用が必須だったが、タイガー魔法瓶、岐阜プラスチック工業の技術を活用することで資材を不要とし、電力使用量の大幅な削減を可能にしている。

<タイガー魔法瓶のTIVIP(イメージ)>
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<岐阜プラスチック工業のTECCEL>
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タイガー魔法瓶が開発したステンレス密封真空断熱パネル(TIVIP)は、ステンレスを使用し、パネル内部を真空状態にすることで熱伝導を非常に低く抑えたもの。この断熱パネルに、岐阜プラスチック工業の軽量・高強度素材である樹脂製ハニカムパネル(TECCELL)を複合させ、断熱ユニットパネルを実現した。

日本通運が開発した「プロテクトBOXサーマル」には、この断熱ユニットパネルが採用されており、貨物自体の温度で庫内温度を維持したまま輸送が可能となる。また、輸送単位を既存規格の「プロテクトBOX」にすることで、ドライ貨物と保冷貨物の積み合わせ輸送ができ、保冷車両が不要となるため、さらなる電力使用量とCO2排出量の削減にもつながるという。

「プロテクトBOXサーマル」は、大阪・関西万博で各パビリオンや飲食店等への保冷貨物輸送に活用される予定だ。商品としては、2026年度の販売を予定しており、会期中も器材の検証を継続して実施するとしている。

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