帝国データバンクは6月9日、「倒産集計 2025年 5月報」を発表した。
＜倒産件数と負債総額＞
倒産件数は835件（前年同月1016件、17.8％減）となり、3年1か月ぶりに前年を下回り、2022年5月からの連続増加期間が36カ月で止まった。2025年1-5月の累計は4134件で前年同期（4080件）から54件・1.3％増加しており、2025年上半期は12年ぶりに5000件を超える可能性がある。
業種別にみると、2021年8月以来3年9か月ぶりに全業種で前年を下回っており、「サービス業」（前年同月244件→220件、9.8％減）が最も多かったものの、5か月ぶりに前年を下回っている。「運輸・通信業」（同54件→36件、33.3％減）は、7か月連続で前年を下回った。
主因別にみると、「販売不振」が680件（前年同月823件、17.4％減）で最も多く、全体の81.4％（対前年同月0.4ポイント増）を占めた。大幅に減少した「売掛金回収難」（前年同月6件→1件、83.3％減）や「業界不振」（同9件→2件、77.8％減）などを含めた「不況型倒産」は684件（同843件、18.9％減）となり、3年1か月ぶりに前年を下回った。
なお、人手不足倒産は27件（前年同月31件、12.9％減）判明し、2か月ぶりに前年を下回った。業種別にみると、「サービス業」（10件）が最も多く、「建設業」（7件）や「製造業」（5件）、「運輸・通信業」（4件）が続いた。2025年1-5月の累計は164件となり、過去最多となった前年同期（149件）を上回るペースで推移している。
全国企業倒産集計／倒産件数35か月連続で前年上回り戦後最長を更新
